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卒乳・断乳の進め方|時期の目安・方法・おっぱい/ミルクのやめ方

対象の目安: 0〜2歳ごろ

レナ食事・離乳食担当
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卒乳・断乳の進め方|時期の目安・方法・おっぱい/ミルクのやめ方

「そろそろおっぱいをやめたほうがいいのかな」「いつまで授乳を続けていいんだろう」——卒乳や断乳の話になると、周りの言葉や情報の多さに迷ってしまう方は少なくありません。実は、母乳やミルクをいつやめるかに「これが正解」という決まりはなく、子どもと家庭のペースで考えてよいものです。この記事では、卒乳と断乳の違い、進め方のステップ、夜間授乳のやめ方、乳房ケアの注意点を、厚生労働省やWHOの情報をもとに整理しました。体質や状況には個人差が大きいため、しこりや痛みがあるとき、迷うときは助産師・医療機関や自治体の相談窓口を頼ってください。

卒乳と断乳はどう違う?

まず言葉の整理から始めましょう。どちらも「授乳を終える」ことを指しますが、進め方の主導権が誰にあるかが違います。

言葉意味主導権
卒乳子どもが自然に母乳・ミルクを飲まなくなり、やめていくこと子どものペース
断乳時期を決めて、親の側から授乳を終わらせること親が主導

どちらが良い・悪いということはありません。仕事復帰や次の妊娠、ママの体調、子どもの食事の進み具合など、家庭の事情によって「自然に待つ」か「区切りをつける」かを選べばよいものです。「昼間だけやめる」「夜間だけやめる」といった部分的な進め方もあります。

「周りはもう卒乳したのに、うちはまだ…と少し焦っていました。でも、やめる時期に決まりはないと知って気持ちが楽になりました」という声はよく聞かれます。
1歳児の保護者

やめる時期に「正解」はない

「○歳までにやめないと」と感じている方もいるかもしれませんが、母乳やミルクをやめる時期に医学的な決まった正解はありません。

WHO(世界保健機関)とユニセフは、生後6か月までは母乳だけで育てる完全母乳を、その後は離乳食を始めつつ2歳かそれ以降まで母乳育児を続けることを推奨しています。日本WHO協会も、母乳は1歳後半で必要な栄養の半分以上、2歳でも3分の1ほどを供給し続けると紹介しています。つまり、長く続けること自体に問題はありません。

母乳が1歳後半・2歳の栄養に占める割合や、2歳以降までの母乳育児推奨は、日本WHO協会「世界母乳育児週間2024」を参考にしています。

一方で、厚生労働省「授乳・離乳の支援ガイド(2019年改定版)」では、生後12〜18か月頃を「離乳の完了」の目安としています。ただし離乳の完了は「母乳または育児用ミルクを飲んでいない状態」を意味するものではない、と明記されています。離乳食からの栄養が中心になっても、母乳・ミルクを続けていてよいということです。

「離乳の完了」の月齢の目安と、その定義については厚生労働省「授乳・離乳の支援ガイド(2019年改定版)」を参考にしています。

メモ

「卒乳が遅いと甘えん坊になる」「歯が生えたらやめるべき」といった言い伝えには、医学的な根拠が確認できないものが多くあります。周りの声に振り回されず、子どもと家庭の状況を基準に考えましょう。

進め方のステップ(少しずつ減らす)

「やめよう」と決めたら、いきなりゼロにするのではなく、授乳回数を段階的に減らしていく方法が、子どもにもママの体にも負担が少なくなります。下記は一般的な進め方の例です。

  1. 1

    食事・水分が足りているか整える

    授乳を減らすぶん、離乳食・幼児食や水分で栄養と水分が補えるよう、食事のリズムを整えます。月齢に合った食事が3回とれているか、コップやマグで麦茶・水・ミルクなどを飲めるかを確認しましょう。
  2. 2

    日中・回数の多い時間から減らす

    まずは飲ませやすい日中の授乳や、回数の多い時間帯を1回ずつ減らします。外遊びや散歩、別の遊びで気をそらすと、授乳のタイミングを自然にスキップしやすくなります。
  3. 3

    代わりの安心を用意する

    おっぱいは栄養だけでなく安心の手段でもあります。抱っこ・絵本・スキンシップなど、ぐずったときに落ち着ける別の方法を用意しておくと切り替えやすくなります。
  4. 4

    子どもの様子を見ながら間隔をあける

    体調・機嫌を見ながら、数日〜数週間かけて少しずつ間隔をあけます。体調を崩したときや環境が変わったときは無理に進めず、いったん立ち止まってかまいません。

ヒント

予防接種や引っ越し、保育園入園などで生活が大きく変わる時期は、子どもが不安定になりやすい時期です。そうしたタイミングは少しずらして、落ち着いているときに進めると、子どももママも進めやすくなります。

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夜間授乳のやめ方

「日中はやめられたけれど夜だけ残ってしまう」という相談はとても多いものです。夜間授乳は寝かしつけと結びついていることが多く、最後まで残りやすい部分です。

  • 入眠の手段を授乳以外に増やす:トントン・子守唄・絵本・添い寝など、おっぱい以外で眠りにつける方法を日中の昼寝などから少しずつ試します。
  • 寝る前にしっかり食べておく:夕食や寝る前の水分で空腹を減らしておくと、夜中に欲しがる回数が減りやすくなります。
  • 段階的に減らす:いきなり全部やめずに、夜中の授乳を1回だけにする、抱っこや水分で落ち着くか試す、と段階を踏みます。
  • 家族と協力する:夜間はママ以外(パートナーなど)が対応すると、子どもが切り替えやすいことがあります。
「夜中に何度も起きて欲しがり、自分だけ寝不足で限界…という相談はよくあります。一人で抱え込まず、家族や相談窓口を頼ってよい場面です」
1歳半の子どもの保護者

夜泣きや寝かしつけと重なって大変なときは、無理に夜間断乳を急がず、ママの睡眠と心身の余裕を優先する選択も大切です。

乳房ケアと体のトラブルに注意

授乳を急に減らしたりやめたりすると、母乳がたまって乳房が張り、痛みやしこりが出ることがあります。ケアを怠ると乳腺炎につながることもあるため、ママの体のケアも忘れないでください。

  • 張って苦しいときは、楽になる程度に少しだけ搾る(搾りすぎると分泌が続くため、出しきらないのがコツとされます)。
  • 熱感や痛みがあるところは冷やすと和らぐことがあります。
  • 水分や休息をとり、無理をしない。

注意

乳房に強いしこり・赤み・ズキズキする痛みがある、38度以上の発熱や寒気・体のだるさを伴う、といった場合は乳腺炎の可能性があります。自己判断で我慢せず、早めに助産師や医療機関(産婦人科・母乳外来など)に相談してください。

断乳を計画的に進めたいときや、張りやしこりが心配なときは、地域の助産師に乳房ケアやマッサージを相談できます。自治体の母子保健窓口でも、相談先を案内してもらえます。

フォローアップミルクは必要?

卒乳・断乳を考えるとき「フォローアップミルクに切り替えたほうがいい?」と迷う方もいます。フォローアップミルクは、母乳や育児用ミルクの代替品ではなく、離乳が順調に進んでいれば必ず使う必要があるものではありません。

授乳・離乳の支援ガイドでも、フォローアップミルクは離乳が進んでいる場合に必須のものではなく、鉄分の不足など個別の事情があるときに活用を検討するもの、という位置づけで整理されています。食事が順調に進んでいるなら、無理に切り替える必要はありません。鉄不足や栄養が気になる場合は、自己判断で決めず、かかりつけ医や自治体の栄養相談で相談すると安心です。

フォローアップミルクの位置づけ(母乳・育児用ミルクの代替ではない/必須ではない)は、厚生労働省「授乳・離乳の支援ガイド(2019年改定版)」を参考にしています。

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なかなかやめられない・泣いて困るとき

予定どおりに進まなくても、それは珍しいことではありません。「やめると決めたのに泣かれて根負けしてしまう」「数日試したけれど無理そう」と感じることは、多くの家庭で起こります。

  • うまくいかないときは、一度ペースを戻してOKです。やめる時期に決まりはないので、また落ち着いてから再挑戦できます。
  • 泣くのは「おっぱい=安心」だからこそ。叱ったり突き放したりせず、抱っこやスキンシップで安心を補いましょう。
  • ママの気持ちがつらいときも、無理をしないことが大切です。卒乳・断乳は「いつか必ず終わる」ものなので、焦らなくて大丈夫です。
「何度か挑戦してはやめて、を繰り返しました。結局、子どもが自分から飲まなくなって自然に終わった、という家庭も多いです」
2歳児の保護者

心身の負担が大きいとき、進め方に迷うときは、かかりつけの小児科・産婦人科、地域の助産師、自治体の子育て相談窓口を頼ってください。子どもの体調が気になるときは、日本小児科学会「こどもの救急(ONLINE-QQ)」も受診の目安の参考になります。

子どもの体調や受診の目安の確認には、日本小児科学会「こどもの救急(ONLINE-QQ)」が利用できます。

よくある質問

卒乳・断乳は何歳までにすべきですか?
決まった正解はありません。WHO・ユニセフは2歳かそれ以降までの母乳育児も推奨しており、長く続けること自体に問題はありません。厚生労働省は生後12〜18か月頃を離乳の完了の目安としていますが、これは母乳・ミルクをやめている状態を意味しません。子どもと家庭の状況に合わせて考えましょう。
急に断乳すると体に悪いですか?
急にやめると母乳がたまって乳房が張り、しこりや痛み、乳腺炎につながることがあります。可能であれば授乳回数を少しずつ減らして進めると、ママの体への負担が少なくなります。張りがつらいときは楽になる程度に搾り、心配なら助産師・医療機関に相談してください。
夜間の授乳だけやめることはできますか?
できます。日中はそのままで夜間だけやめる、といった部分的な進め方も一般的です。授乳以外の入眠方法(トントン・絵本・添い寝など)を増やし、寝る前に食事や水分をとっておくと進めやすくなります。夜泣きと重なって大変なときは無理をしないことも大切です。
卒乳したら牛乳やフォローアップミルクに変えるべきですか?
離乳が順調に進んでいれば、フォローアップミルクは必ず使う必要はありません。母乳・育児用ミルクの代替品ではなく、鉄不足など個別の事情があるときに検討するものです。牛乳の与え方を含め、栄養が気になる場合はかかりつけ医や自治体の栄養相談で確認すると安心です。
おっぱいを欲しがって泣くときはどうすればいいですか?
おっぱいは安心の手段でもあるため、泣くのは自然なことです。抱っこやスキンシップ、絵本などで安心を補いましょう。つらいときは一度ペースを戻してかまいません。やめる時期に決まりはないので、落ち着いてから再挑戦できます。
乳房が張って痛いのですが、どうすればいいですか?
楽になる程度に少しだけ搾り(出しきらない)、熱感のある部分を冷やすと和らぐことがあります。強いしこり・赤み・痛み、38度以上の発熱や寒気がある場合は乳腺炎の可能性があるため、我慢せず助産師や医療機関(産婦人科・母乳外来など)に早めに相談してください。

まとめ

卒乳・断乳は「いつかやらなければいけない宿題」ではなく、子どもと家庭のペースで進めてよいものです。やめる時期に決まった正解はありません。進めると決めたら、回数を少しずつ減らし、代わりの食事・水分・安心を用意していくと無理がありません。

卒乳・断乳を進めるときのチェックリスト

  • やめる時期に決まりはない、と知ったうえで家庭の状況で判断する
  • 授乳を減らすぶん、月齢に合った食事と水分が足りているか整えた
  • 日中・回数の多い時間から少しずつ減らしている
  • 抱っこや絵本など、授乳以外で安心できる方法を用意した
  • 乳房の張り・しこり・痛み・発熱がないか、ママの体も気にかけている
  • うまくいかないときは無理せずペースを戻してよいと心得る
  • しこりや痛み、進め方に迷うときは助産師・医療機関・自治体に相談する

焦らなくて大丈夫です。「やめる時期に正解はない」を合言葉に、子どもとママ自身の心と体をいちばんに、無理のないペースで進めていきましょう。

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出典・参考

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