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失敗を怖がる子への関わり方|完璧主義で挑戦したがらないときの声かけ(1〜6歳)

対象の目安: 1〜6歳ごろ

カナデ発達・おでかけ担当
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失敗を怖がる子への関わり方|完璧主義で挑戦したがらないときの声かけ(1〜6歳)

「間違えただけで泣いてしまう」「うまくできそうにないと最初からやろうとしない」——完璧主義気味な子への関わり方に悩む声はよく聞かれます。失敗を怖がる姿は、その子の性格の欠点ではなく、多くの場合これまでの経験の積み重ねから生まれる自然な反応です。結論から言うと、大切なのは結果ではなく挑戦した過程に注目した声かけと、小さく安全に失敗できる体験を重ねることです。この記事では、なぜ失敗を怖がるようになるのか、年齢別の関わり方、やる気を削がない言い換え、そして褒めすぎ・手伝いすぎで起こりやすい落とし穴までまとめました。

なぜ子どもは「失敗」を怖がるようになるのか

失敗を怖がる姿の背景には、いくつかの積み重ねが関わっていると考えられています。特別なことをしたわけではなくても、次のような関わりが重なると、子どもは「間違えるのは悪いこと」と感じやすくなります。

  • 結果だけを評価される経験:「できた?できなかった?」ばかり聞かれると、途中の頑張りより結果の良し悪しが大事だと学びやすくなります。
  • 失敗を叱られた・笑われた経験:「だから言ったでしょ」「そんなこともできないの」といった言葉は、挑戦=怖いものという印象につながりがちです。
  • きょうだいや友達と比べられる経験:「お兄ちゃんはできたのに」のような比較は、うまくできない自分を否定的に感じさせやすい関わりです。
  • もともとの気質:慎重派・完璧主義的な気質は生まれつきの部分もあり、同じ関わりでも影響の受け方には個人差があります。

メモ

「うちの子は失敗を怖がるタイプだから」と決めつける必要はありません。関わり方を少し変えるだけで、挑戦への向き合い方は変わっていきます。焦らず、できるところから試してみてください。

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やる気を削がない声かけの言い換え(早見表)

つい言ってしまいがちな言葉を、挑戦を後押しする言い換えに変えるだけで、子どもの受け取り方は変わります。完璧に言い換えられなくても大丈夫。方向性を意識するだけで十分です。

つい言いがちな声かけ子どもに伝わりやすいこと言い換えの例
「なんでできないの?」できない自分はダメだ「どこが難しかった?一緒に考えてみようか」
「だから言ったでしょ」挑戦すると責められる「やってみたんだね。次はどうしてみる?」
「すごい!天才!」(結果だけ)結果を出せないと価値がない「最後まで諦めずに考えたね」
「早くやって、見てるから」急かされて余計に緊張する「ゆっくりでいいよ、待ってるね」
「○○ちゃんはできたのに」自分は人より劣っている「前よりできることが増えたね」

ヒント

声かけのコツは、結果(できた/できなかった)ではなく、工夫した・粘った・自分で選んだという過程を具体的に言葉にすることです。「頑張ったね」だけでも悪くありませんが、「最後まで自分で考えたね」のように、何が良かったのかが伝わる一言を添えると、より子どもに届きやすくなります。

こども家庭庁も、良い行動やできていることを具体的にほめることや、結果だけでなく頑張りを認めることが、自己肯定感を育むことにつながるとしています。

「良いこと・できていることを具体的にほめる」「結果だけでなく頑張りを認める」という考え方は、こども家庭庁「体罰等によらない子育てを広げよう!」ガイドブックを参考にしています。

挑戦する体験の作り方(年齢別)

失敗を怖がる子には、「頑張れば挑戦できる」を無理に求めるより、小さく安全に挑戦できる場面を日常の中に用意することが助けになります。年齢によって関わり方の重心は少し変わります。

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    1〜3歳ごろ:一緒にやってみる安心感を優先

    このころは、失敗そのものより「見守られている」という安心感が土台になります。積み木が崩れた、コップの水をこぼしたなど、日常の小さな「うまくいかない」に対して、慌てずに「あーあ、崩れちゃったね。もう一回積んでみる?」と淡々と受け止める姿を見せます。親が失敗に動じない姿を見せること自体が、子どもにとって「失敗しても大丈夫」というモデルになります。

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    3〜4歳ごろ:小さな選択と難易度を用意する

    「もう一段難しいパズルに挑戦してみる?」「今日はどっちの遊びにする?」のように、子ども自身が挑戦の範囲を選べる場面を増やします。難しすぎる課題を親が先に決めるのではなく、少し頑張れば届きそうな課題を、子ども自身が選べるようにすると、挑戦への抵抗感が和らぎやすくなります。

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    5〜6歳ごろ:うまくいかない過程そのものを一緒に振り返る

    このころになると、「なぜうまくいかなかったか」を一緒に考えられるようになってきます。「次はどうしてみる?」と問いかけ、子ども自身に工夫を考えさせることで、失敗を「終わり」ではなく「次に進むための情報」として捉える力が育っていきます。

保育所保育指針解説では、幼児期の後半にかけて、遊びや生活の中でさまざまなことに挑戦し失敗も繰り返す中で、保育士や友達に支えられながら諦めずにやり遂げる体験を通して達成感を味わい、自信をもって行動するようになるとされています。失敗を繰り返すこと自体が、挑戦する力を育てる過程として位置づけられている点は、家庭での関わりを考えるうえでも参考になります。

幼児期後半に挑戦と失敗を繰り返しながら諦めずにやり遂げる体験を通して達成感や自信が育つという記述は、厚生労働省「保育所保育指針解説」(平成30年2月)を参考にしています。

関わりすぎ・褒めすぎで気をつけたいこと

子どもを応援したい気持ちが強いほど、かえって挑戦の機会を狭めてしまう関わりもあります。次のような点には注意しておきたいところです。

  • 先回りして手伝いすぎる:うまくいかなそうな様子を見て、つい先に手を出してしまうと、「失敗しそうになったら助けてもらえる」という前提が強くなり、自分で試す機会が減ってしまいます。危険がない範囲では、少し見守る時間を作ることも大切です。
  • 結果だけを大げさに褒め続ける:「天才!」「一番!」のように能力や結果ばかりを強調する褒め方が続くと、褒められ続けることへの期待が高まり、うまくいかないかもしれない挑戦を避けやすくなることがあります。過程を認める声かけとバランスを取ることが助けになります。
  • 挑戦を無理に急がせる:「いつまでも怖がっていないで」と急かすと、かえって不安が強まることがあります。挑戦するかどうかは子ども自身のペースに委ね、「やってみたくなったら教えてね」と待つ姿勢も大切です。
  • 他の子との比較で発破をかける:「みんなはできてるよ」という声かけは、挑戦したい気持ちより、比べられる不安を強めやすい言葉です。

注意

挑戦を怖がるあまり、特定の場面(着替え・製作・運動遊びなど)を強くかたくなに拒む、体調に不調が出る、極端に長く続くといった様子が見られるときは、関わり方の工夫だけで抱え込まず、かかりつけの小児科や自治体の発達相談・乳幼児健診で相談すると安心です。

よくある声

「間違えただけで癇癪になり、こちらまで焦ってしまう」「挑戦させたい気持ちが強すぎて、つい先回りしてしまう」という声がよく聞かれます。完璧を目指さず、少しずつ関わり方を変えていければ十分だと考えられています。
1〜5歳児を育てる保護者

よくある質問

新しい遊びや習い事の体験を、最初から嫌がって挑戦しようとしません。どうすればいいですか?
無理に挑戦させるより、まず見学だけ・少し離れた場所から様子を見るなど、ハードルを下げた関わり方を試すことがすすめられます。「やらなくてもいいから、見てるだけでもいいよ」と伝え、本人が「やってみたい」と思えるタイミングを待つことも大切です。
間違えると癇癪を起こしたり泣いたりします。その場でどう声をかければいいですか?
まずは「悔しかったね」「うまくいかなくて嫌だったね」と気持ちを受け止めることが優先されます。落ち着いてから「どこが難しかった?」「もう一回やってみる?」と振り返りに移ると、次の挑戦につながりやすくなります。その場で正しいやり方を説明し直すのは、気持ちが落ち着いてからで構いません。
褒めているのに、挑戦したがらない様子が変わりません。褒め方に問題がありますか?
結果や能力(すごいね、天才だね)ばかりを褒めていると、うまくいかないかもしれない挑戦を避けやすくなる場合があります。工夫した点や取り組んだ過程(考えたね、最後までやったね)を具体的に言葉にする褒め方に変えてみると、変化が出ることがあります。すぐに効果が見えなくても、積み重ねが大切です。
きょうだいの一方が完璧主義気味で、もう一方は気にしないタイプです。関わり方は変えたほうがいいですか?
気質には個人差があるため、同じ声かけでも受け取り方は違って当然です。完璧主義気味な子には特に、結果より過程を認める声かけや、小さく安全に挑戦できる場面を意識して用意すると助けになります。きょうだい間で比べる声かけは避け、それぞれのペースに合わせて関わることが基本になります。

まとめ

失敗を怖がる姿は、その子の性格の欠点ではなく、これまでの関わりの積み重ねから生まれやすい反応です。結果ではなく過程や挑戦そのものを認める声かけ、そして安全に失敗できる小さな体験の積み重ねが、少しずつ「挑戦しても大丈夫」という感覚を育てていきます。

今日から試せる関わりチェックリスト

  • 「できた?」より「どこを工夫した?」と過程を聞く
  • 失敗した場面ではまず気持ちを受け止め、振り返りは落ち着いてから
  • 小さな選択・少し難しい課題を子ども自身に選ばせる
  • 先回りして手伝いすぎず、危険がなければ見守る時間を作る
  • 結果や能力だけを大げさに褒めず、工夫や粘りを具体的に認める
  • 挑戦を急がせず、その子のペースを待つ
  • 強いこだわりや体調不良が続くときは小児科や発達相談に相談する

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出典・参考

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