子どもが日焼け(サンバーン)したあとのケアと受診の目安|まず冷やす・保湿・こすらない
対象の目安: 1〜6歳ごろ

「気をつけていたのに、外遊びから帰ったら子どもの肩やほっぺが真っ赤」——盛夏はほんの少しの油断で、思った以上に日焼け(サンバーン)してしまうことがあります。ヒリヒリして痛がる、熱をもっている、という姿を見ると、どうケアすればいいのか不安になりますよね。この記事では、日焼けしてしまったあとの正しいアフターケアと、家庭で様子を見てよい範囲・医療機関に相談したほうがよいサインを、環境省「紫外線環境保健マニュアル2020」や日本創傷外科学会などの情報をもとに整理しました。症状の出方には個人差があり、月齢や範囲によって対応も変わります。迷ったときは自己判断で抱え込まず、小児科や皮膚科に相談してください。なお、日焼け止めの選び方など「予防」については別記事にまとめています。
日焼け(サンバーン)は「軽いやけど」と考える
日焼けというと「肌が黒くなること」を思い浮かべますが、外遊びのあとに赤くヒリヒリするのは、紫外線によって皮膚に炎症が起きた状態です。環境省の資料では、紫外線を浴びて数時間後から赤くひりひりとした炎症が起こる日焼けを「サンバーン」と呼び、これは太陽にあたってすぐにみられる急性の傷害だと説明しています。症状は8時間から24時間でピークとなり、2〜3日で消えていきますが、あたりすぎると水ぶくれになって皮がむけることもあります。
つまりサンバーンは、程度の軽いやけど(熱傷)のようなものです。だからこそ、やけどのときと同じように「まず冷やす」ケアが役立ちます。
メモ
乳幼児は大人にくらべて皮膚が薄くデリケートとされ、同じ紫外線でも赤くなりやすく、症状が出やすい傾向があります。低年齢の子ほど、早めのケアと、気になるときの相談を心がけると安心です。
まずすぐ冷やす|やけどと同じ応急ケア
赤くなってヒリヒリしているときは、あわてず「冷やす」ことから始めます。日本創傷外科学会は、やけどを受傷したら直ちに流水で患部を冷やすことが大切で、冷やすことによってやけどが深くなるのを防ぎ、痛みを和らげることができるとしています。冷やす時間は、部位や範囲にもよりますが水道水で5分から30分ほどが目安とされています。環境省の資料でも、日焼けをしすぎたと思ったら、なるべく早く冷水タオルなどで冷やすと症状が多少軽減されるとされています。
- 1
冷たい水・濡れタオルでやさしく冷やす
水道水を流す、または冷たい水でしぼった濡れタオルを当てて、ほてりや痛みが和らぐまで冷やします。顔や広い範囲は、濡れタオルをそっと当てるのが扱いやすいです。 - 2
氷や保冷剤は直接あてない
氷や保冷剤を肌に直接強く当てると、冷えすぎて凍傷のように傷めることがあります。使うときはタオルで包み、こすらずにそっと当てます。 - 3
小さな子は冷やしすぎに注意
日本創傷外科学会は、小児や高齢者で広範囲を長時間冷やすと低体温になることがあると注意しています。患部を中心に冷やし、体全体が冷えていないか様子を見ましょう。 - 4
衣類は無理にはがさない
服がこすれて痛い部分は、無理に脱がせず衣類の上からやさしく冷やします。肌に貼りついたものを引っぱると、皮膚まで傷つけてしまうことがあります。
冷やしたあと|保湿・水分補給・やってはいけないこと
冷やしてほてりが落ち着いたら、乾燥を防ぐために保湿をします。炎症を起こした肌は水分が失われやすいため、低刺激の保湿剤(ローションやクリーム)を、こすらずにやさしくのばします。同時に、日焼けの日は体からも水分が奪われがちなので、麦茶や水などでこまめに水分補給をしておくと安心です。
一方で、良かれと思ってやりがちな「NGケア」もあります。次の点は避けましょう。
| やりがちなこと | なぜ避けたいか |
|---|---|
| ゴシゴシ洗う・こする | 炎症した肌をさらに傷める。洗うときは泡でやさしく |
| めくれた皮を無理にむく | 下の皮膚を傷つけ、しみ・感染の原因になりやすい |
| 水ぶくれをつぶす | 破れると細菌が入りやすく、感染の原因になる |
| 熱いお湯・長風呂 | ほてりや痛みが強まりやすい。ぬるめでさっと |
| 自己判断で強い市販薬を塗る | 子どもの肌に合わないことがある。薬は薬剤師や医師に相談 |
注意
水ぶくれができたときは、つぶさないことが大切です。日本創傷外科学会も、水ぶくれはできるだけ破らないようにして受診するようすすめています。破れた膜を無理にはがさず、清潔を保って早めに医療機関で診てもらいましょう。市販の塗り薬を使いたいときも、まず薬剤師や医師に相談すると安心です。
こんなときは医療機関へ|受診の目安
多くの軽い日焼けは家庭でのケアで落ち着いていきますが、次のようなサインがあるときは、皮膚科や小児科など医療機関への相談・受診を考えましょう。とくに乳児や、範囲が広い日焼けは、軽く見えても早めに相談すると安心です。
注意
- 水ぶくれができている、皮膚がめくれて痛みが強い
- 赤みや痛み、腫れが強く、冷やしても和らがない
- 背中一面など広い範囲が真っ赤になっている
- 発熱、寒気、頭痛、吐き気、ぐったりして元気がない
- 乳児(とくに1歳未満)の日焼け、機嫌が悪く水分がとれない
判断に迷うときは、ひとりで抱え込まず相談窓口を活用してください。
- 子ども医療電話相談(#8000):小児科医・看護師に電話で相談できます(対応時間は都道府県により異なります)。
- 日本小児科学会「こどもの救急(ONLINE-QQ)」:気になる症状から、家庭での対応や受診の目安を確認できるウェブサービスです。
- 強い痛みで眠れない・広範囲・ぐったりなど緊急性が高いときは、ためらわず医療機関を受診してください。
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次の日焼けを防ぐために
つらい日焼けをくり返さないためには、やはり予防が近道です。環境省の資料では、夏は午前10時〜午後2時に1日のおよそ70%の紫外線が降り注ぐとされています。この時間帯の外遊びを少し外す、つばの広い帽子や薄手の長袖で肌を覆う、日陰やテントを使う、といった工夫だけでも浴びる量を減らせます。日焼け止めは、それらを補う手段として組み合わせると効果的です。
日焼け止めの選び方や塗り方・落とし方は別記事にくわしくまとめています。また、真夏は高温の遊具や地面による接触やけど、熱中症にも同時に気をつけたい季節です。あわせて備えておくと安心です。
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よくある質問
子どもが日焼けしたら、まず何をすればいいですか?
皮がむけてきました。むいてもいいですか?
水ぶくれができました。つぶしても大丈夫ですか?
市販の塗り薬を使ってもいいですか?
受診したほうがよいのはどんなときですか?
まとめ
盛夏の紫外線で子どもが日焼けしてしまったら、まず思い出したいのは「日焼けは軽いやけどと同じ」ということです。赤くヒリヒリしているときは、冷たい水や濡れタオルでやさしく冷やし、氷は直接当てない。ほてりが落ち着いたらこまめに保湿し、水分もとらせる。こすらない・皮を無理にむかない・水ぶくれはつぶさない、を守るだけでも、肌への負担はぐっと減らせます。そのうえで、広範囲・強い痛み・水ぶくれ・発熱・ぐったり・乳児の日焼けは、迷わず医療機関に相談してください。落ち着いたら、次の日焼けを防ぐ予防にもつなげていきましょう。
出典・参考
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