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スプーン・フォーク・お箸の練習|食具の進め方と持ち方の発達

対象の目安: 1歳ごろ〜就学前

レナ食事・離乳食担当
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スプーン・フォーク・お箸の練習|食具の進め方と持ち方の発達

「そろそろスプーンを持たせた方がいい?」「お箸はいつから?」と、食具のデビューに迷う方は多いものです。実は、上手に持てるかどうかは手や指の発達と深く関わっていて、年齢で区切るより「いまの発達に合っているか」を見るのが近道です。この記事では、手づかみ食べのあとの食具の進め方と、持ち方が育っていく3つの段階を整理しました。

いつから始める?食具デビューの目安

食具の練習に「何歳から」という決まりはありません。目安になるのは、手づかみ食べが十分にできているかどうかです。手づかみで食べ物の大きさや固さを確かめ、口へ運ぶ経験を重ねることが、その後のスプーン・箸の持ち方や食べる意欲につながると説明されています。

千葉市「スプーンが正しく持てるようになるまでの配慮とポイント」より。手づかみ食べの体験が、今後のスプーン・箸の正しい持ち方や食事の意欲に関わると示されています。

スプーンやフォークは、離乳食の完了期にあたる1歳前後から持たせ始める家庭が多いとされています。ただし大切なのは月齢そのものではなく、子どもが食具に興味を示し、自分で食べたがっているかどうかです。まだ手づかみが中心なら、無理に切り替えず手づかみ食べを並行して続けて構いません。

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持ち方の発達3段階(早見表)

スプーンの持ち方は、手や指の発達に合わせて次の順で変わっていくのが一般的です。年齢はあくまで目安で、前後するのが普通です。

段階持ち方年齢の目安手や指の発達
1手のひら握り(上握り)1歳ごろ上からスプーンを握り、肘や腕全体を動かして口へ運ぶ
2下から握る(指握り)2歳ごろ手首を内から外へ返せるようになり、下から支えて持てる
3鉛筆持ち(三点持ち)3歳ごろ親指・人差し指・中指の3本で支え、こぼしが減る

千葉市「スプーンが正しく持てるようになるまでの配慮とポイント」の発達段階(上握り・指握り・鉛筆握り)の記述を参照。年齢は目安で個人差があります。

このように、最初から鉛筆持ちはできません。腕全体を使う上握りから始まり、手首をひねる動きや指先の力が育つにつれて、自然と次の段階へ移っていきます。

上握りの時期(1歳ごろ)

指先の動きはまだ未熟なので、上から握って腕ごと口に運ぶのが自然な姿です。この時期は、まず大人が手を添えて口まで運び、慣れたら一口分だけのせて自分で食べられるようにする、というように少しずつ自分で運ぶ回数を増やしていきます。縁が高めの食器にすると、すくう経験がしやすくなります。

指握りの時期(2歳ごろ)

手首を返せるようになると、下から握って持てるようになります。スプーンを持つ反対の手をお皿に添えることも、この時期に少しずつ伝えていけます。

鉛筆持ちの時期(3歳ごろ)

口までうまく運べるようになってきたら、親指と人差し指で柄を持つ持ち方を知らせていきます。

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    手を「ピストル」の形にする

    親指と人差し指を立てて軽く前に向けた形をつくります。ピースサインができることも、指先が育ってきた一つの目安です。
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    柄を正しい位置に置く

    その手にスプーンの柄をのせ、親指と人差し指で支える形を一緒に確かめます。
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    中指は柄の後ろ側へ

    中指が柄の上にきてしまうときは指の筋力が育ちきっていないことが多いので、繰り返し後ろ側にくるよう伝えます。

ベネッセ教育情報サイト「スプーンの正しい持ち方は?子どもの発達段階に合わせた持ち方3STEP」(専門家監修)を参照。

フォークは「刺しやすい食材」から

フォークは、すくうスプーンより「刺す」動作が分かりやすく、自分で食べられた達成感を得やすい食具です。最初は、やわらかくて刺さりやすく、刺したまま口へ運べる食材から始めると成功しやすくなります。

  • ゆでたにんじん・かぼちゃ・さつまいもなどを一口大に
  • バナナや、やわらかく加熱したりんごなど
  • ゆでた野菜やおやきなど、フォークから落ちにくい形

刺す位置を大人がそっと手を添えて教えると、コツをつかみやすくなります。うまく刺せないうちは手づかみと併用して構いません。食器が滑ると刺しにくいので、滑り止め付きのプレートなどがあると、子どもが一人で扱いやすくなります。

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無理に矯正しないで、遊びで手指を育てる

メモ

発達の途中の握り方(上握り・指握り)は、その時期に必要な持ち方です。鉛筆持ちへ無理に矯正すると食事が嫌いになってしまうこともあるため、いまの発達に合った持ち方を認めながら、遊びを通して次の段階の土台を育てるのがおすすめです。

スプーンや箸を上手に持つには、手首を返したり指先でつまんだりする力が必要です。これは食事の場面だけでなく、毎日の遊びの中で育っていきます。千葉市の資料では、手指の発達を促す活動・遊びとして次のような例が挙げられています。

  • 手遊び(「きらきら星」で手首を返す動きなど)
  • 砂遊び(スコップで砂をすくってバケツに出す)
  • 洗濯バサミやクリップをつまむ
  • 小さな穴に物をつまんで入れる
  • クレヨンで描く、シールを貼る、紙をちぎる、粘土遊び

千葉市「スプーンが正しく持てるようになるまでの配慮とポイント」の「手指の発達を促す活動やあそび」より。

お箸はいつから?始めどきと進め方

お箸の練習も「何歳から」という決まりはありません。一つの目安とされるのは、スプーンを鉛筆持ち(親指・人差し指・中指の三点持ち)で安定して使えるようになったときです。三点持ちが土台になるため、これが十分に定着してから箸へ移ると無理がありません。年齢では3歳過ぎが一つの目安とされますが、個人差が大きい部分です。子どもが大人の箸をじっと見たり「使いたい」と言い始めたら、興味のサインです。

ベネッセ教育情報サイト「箸の持ち方の練習はいつから?」(管理栄養士・太田百合子監修)を参照。スプーンを鉛筆持ちで持てること・本人の興味が開始の目安として示されています。

千葉市の資料でも、スプーンの鉛筆握りが十分に定着し上手に食べられるようになってから、同じ持ち方で箸を握ってみる、と段階が示されています。

焦らず進める箸の練習

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    まず指の動きを遊びで育てる

    トングで物をつかんで移す、つまみ遊びなどで、指先で「はさむ・つまむ」動きに親しみます。食事に持ち込む前の準備運動になります。
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    箸1本から始める

    鉛筆を持つように1本を三点持ちし、慣れたら2本目を差し込みます。最初は刺したりはさんだりしやすい食材で。
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    補助箸(トレーニング箸)も選択肢に

    リングや支えの付いた補助箸は、指の位置をつかむ助けになります。ずっと頼り続けるより、慣れてきたら普通の箸に移っていきます。

ヒント

正しく持つことよりも、意欲的に食べることを優先します。厳しく指摘せず、できたことをたくさん褒めて、焦らずゆっくり進めるのが続けるコツです。食具はその子に合った大きさ・深さ・柄の長さのものを選び、持ちにくい複雑な形の柄は避けると扱いやすくなります。

左利きはどうする?食事を楽しむことを優先

左利きの子は、本人が持ちやすい手で食具を使って構いません。利き手を無理に矯正することは、現在は一般的にはすすめられていません。スプーンも箸も、まずは本人がやりやすい手で「自分で食べられた」体験を積むことが、食事を楽しむ気持ちにつながります。向かい合って教えると左右が逆で分かりにくいことがあるので、隣に並んで同じ向きで手を添えると伝わりやすくなります。

食具の上達には個人差があり、ゆっくり育つ子も少なくありません。食べ方や手指の発達でとても気になることがあれば、自治体の子育て相談や小児科、健診の機会に相談してみると安心です。

つまずき・困ったとき

周りの子はもうスプーンで上手に食べているのに、うちはまだ手づかみばかりで焦ってしまう…という声はとても多いです。
2歳児の保護者

食具の進み方は、その子の手や指の発達のペースによって大きく違います。手づかみが続いていても、それは「自分で食べたい」気持ちが育っている証でもあります。まずは手づかみと食具を併用しながら、子どもが食具に手を伸ばしたタイミングを大切にしていきましょう。遊んでばかりで食べないときは、空腹のタイミングを見直したり、量を少なめに盛ったりすると切り替えやすくなります。

よくある質問

スプーンとお箸、どちらを先に練習しますか?
一般的にはスプーン・フォークが先です。スプーンを鉛筆持ち(親指・人差し指・中指の三点持ち)で安定して使えるようになってから、その持ち方を土台にお箸へ移っていくと無理がありません。
下から握る持ち方(指握り)を早く鉛筆持ちに直した方がいいですか?
急いで直す必要はありません。指握りはその時期に必要な持ち方で、手首を返す力が育っている段階です。遊びで手指を育てながら、口まで上手に運べるようになってきたら鉛筆持ちを伝えていくと自然です。
お箸は何歳から始めればいいですか?
決まった年齢はありません。スプーンの鉛筆持ちが安定し、本人がお箸に興味を示すころが目安で、3歳過ぎが一つの目安とされますが個人差が大きい部分です。園では年中から年長で練習が始まることが多いです。
補助箸(トレーニング箸)は使った方がいいですか?
指の位置をつかむ助けになるので選択肢の一つです。ただし長く頼り続けるより、慣れてきたら普通の箸に移っていく方が、自分の指で持つ感覚が育ちやすいとされています。
左利きみたいですが、右手に直した方がいいですか?
無理に矯正することは現在は一般的にはすすめられていません。本人が持ちやすい手で「自分で食べられた」体験を積むことを優先しましょう。教えるときは隣に並んで同じ向きで手を添えると分かりやすいです。
正しく持てず食べこぼしも多いです。叱った方がいいですか?
叱る必要はありません。正しく持つことより、意欲的に食べること・食事が楽しいことを優先します。できたことを褒めて、焦らずゆっくり進めるのが続けるコツです。
食具の上達がゆっくりで心配です
上達のペースには大きな個人差があります。手指の発達や食べ方でとても気になることがあれば、自治体の子育て相談や小児科、健診の機会に相談してみると安心です。

まとめ

食具の練習は、上手・下手より「いまの発達に合っているか」「食事が楽しいか」を大切にしたい場面です。手づかみ食べから始まり、上握り・指握り・鉛筆持ちと段階を踏んで、その土台の上にお箸へと進んでいきます。焦らず、できたことを一緒に喜びながら見守りましょう。

食具の練習を始める前のチェック

  • 手づかみ食べが十分にできているか
  • 子どもが食具に興味を示し、自分で食べたがっているか
  • 発達の途中の握り方を無理に直そうとしていないか
  • フォークは刺しやすいやわらかい食材から始めているか
  • お箸はスプーンの鉛筆持ちが安定してからにしているか
  • 正しく持つことより「楽しく食べる」を優先できているか

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出典・参考

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