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子どもの鼻水・鼻づまり|黄色や緑色の鼻水は病院に行くべき?家庭でのケアと受診の目安(0〜6歳)

対象の目安: 0〜6歳

カナデ・発達・おでかけ担当
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子どもの鼻水・鼻づまり|黄色や緑色の鼻水は病院に行くべき?家庭でのケアと受診の目安(0〜6歳)

「保育園に通い始めてから、ずっと鼻水が出ている」「鼻水が黄色くなってきたけれど、病院に行ったほうがいい?」「鼻がつまって、夜中に何度も起きてしまう」——秋から冬にかけて、子どもの鼻水や鼻づまりに悩む家庭は多いと思います。多くはかぜによるもので自然に落ち着きますが、なかには早めに受診したほうがよい場合もあります。この記事では、厚生労働省「抗微生物薬適正使用の手引き」(第四版)や東京都こども医療ガイドの情報をもとに、鼻水の経過の目安、鼻水の色の考え方、受診の目安、家庭でできるケアをまとめます。迷ったときは、自己判断せずかかりつけの小児科や#8000に相談してください。

子どもはなぜ鼻水が出やすい?

鼻水や鼻づまりは、鼻の粘膜が炎症を起こしている状態です。粘膜がむくんだり充血したりして、鼻水が出たり鼻がつまったりします。原因で多いのはウイルスや細菌ですが、アレルギーの場合もあります。鼻水や鼻づまりだけということは少なく、熱やせき、ゼイゼイするなどを伴うことも多いとされています。

子どもは大人よりもかぜをひきやすく、厚生労働省の手引きでは、乳幼児を中心に小児は年平均6〜8回かぜにかかり、年齢とともに減っていくとしています。かぜは一年中ありますが、主に冬の前後の時期に多く、保育園などで集団保育を受けている子は、自宅で過ごす子よりかかりやすいとされています。うつる経路は接触と飛沫で、うつってから1〜3日で症状が出ることが多いです。

保育園に入ったばかりの時期に「ずっと鼻水が出ている」と感じるのは、かぜが治りきる前に次のかぜをもらって、続いているように見えることもあるからです。

鼻水・鼻づまりのしくみと原因は、東京都こども医療ガイド「鼻水、鼻づまり-解説-」によります。かぜにかかる回数、季節、集団保育でかかりやすいこと、感染経路と潜伏期間は、厚生労働省「抗微生物薬適正使用の手引き 第四版 医科・外来編」の乳幼児編「感冒・急性鼻副鼻腔炎」によります。

かぜの鼻水は、どのくらいで治る?

厚生労働省の手引きでは、かぜの症状の一般的な経過を次のように説明しています。

時期経過の目安
うつってから1〜3日症状が出はじめることが多い(潜伏期間)
症状が出てから2〜3日ごろ症状のピーク。そのあと自然に軽くなっていく
症状が出てから10日以内多くは症状が消える
2〜3週間軽い症状がこのくらい続くことも珍しくない

注意したいのは、いったん良くなりかけてから再び悪くなる場合や、熱が3日以上続く場合です。手引きでは、こうした経過のときは細菌による二次感染を考える、としています。また、乳幼児のかぜは、中耳炎を合併することがあります。

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黄色や緑色の鼻水は、病院に行くべき?

「鼻水が黄色や緑色になったら、細菌の感染だから抗生物質(抗菌薬)が必要」と思われがちですが、手引きでは、膿のような色の鼻水があるだけでは、原則として抗菌薬は必要ないとしています。かぜのときに細菌感染症が起こる頻度は低く、抗菌薬は二次感染の予防にも役立たないことが、ランダム化比較試験や系統的レビューで繰り返し確認されており、膿のような鼻水がある場合でも同様だったとされています。

なお、この手引きの乳幼児編は、基礎疾患のない生後3か月以降〜小学校入学前の子どもを対象にしています。生後3か月未満の赤ちゃんや、持病があってかかりつけ医から指示を受けている子は、下の基準にあてはめず、早めに医師に相談してください。

手引きでは、次の項目をすべて満たす場合は、その時点で抗菌薬は必要ないとしています。

  • 鼻水(色に関係なく)と、鼻づまり。熱や軽いせきはあってもなくてもよい
  • 呼吸が苦しそうではない
  • 全身の状態が良い
  • 熱が続いているのが3日以内
  • 鼻水が続いているのが10日以内
  • たんのからむせきが続いているのが10日(2週間)以内

一方で、次のような場合は、長引いている、または重症と判断して、抗菌薬の治療を考える対象になるとしています。

  • 鼻水やのどに流れる鼻水が10日以上続き、日中にたんのからむせきが出る
  • 39℃以上の熱と膿のような鼻水が少なくとも3日以上続き、ぐったりしている、または全身の状態が悪い
  • かぜのあと、1週間ほどしてから再び熱が出たり、日中の鼻水やせきがひどくなったりした
  • 中耳炎や肺炎など、ほかに抗菌薬が必要な合併症がある

つまり、家庭で見るときは「色」よりも、「どのくらい続いているか」「熱や機嫌、食欲など全身の様子はどうか」「いったん良くなってから悪化していないか」がポイントです。こうした様子があるときは、小児科で相談しましょう。抗菌薬が必要かどうかは、医師が診察して判断します。

膿性鼻汁があるだけでは原則として抗菌薬が不要であること、抗菌薬が不要と考えられる基準、抗菌薬投与を考慮すべき状態は、厚生労働省「抗微生物薬適正使用の手引き 第四版 医科・外来編」(2026年1月16日)の乳幼児編「感冒・急性鼻副鼻腔炎」によります。手引きは医療者向けの資料のため、本記事では保護者向けに言葉を言い換えています。

受診の目安

東京都こども医療ガイドの「鼻水、鼻づまり」のチャートと、厚生労働省の手引きをもとに、受診の目安を整理します。

様子目安
1歳以下で、呼吸が苦しそう、ミルクが飲めない翌日まで待たずに受診
年齢にかかわらず、呼吸が苦しそう翌日まで待たずに受診
呼吸は苦しそうではないが、機嫌が悪い診療時間内に受診
鼻水が10日以上続いて日中のせきもある、いったん良くなってから再び熱が出た、熱が3日以上続く小児科で相談
生後3か月未満の赤ちゃんの体調不良様子を見続けず、早めに小児科へ
生後3か月以降で、呼吸は苦しそうでなく、機嫌もよく、飲んだり食べたりできている家庭で様子を見て、変化があれば受診

東京都こども医療ガイドは、1歳以下の子どもは、鼻炎やかぜ程度の鼻づまりでも呼吸が苦しくなってしまうことがよくあるため要注意としています。また、厚生労働省の手引きは、生後3か月未満の乳児は重い病気が含まれることがあるため、小児診療の経験が十分な医師の診察が必要としています。

夜間や休日に受診するか迷ったときは、子ども医療電話相談(#8000)で、小児科医や看護師に相談できます。

注意

息が速い、肩で息をしている、ゼイゼイしているなど、呼吸が苦しそうなときは、時間帯にかかわらず早めに受診してください。ぐったりしている、水分がとれずおしっこが出ていないときも、様子を見続けずに医療機関に相談しましょう。

年齢・呼吸・ミルクが飲めるか・機嫌による受診の目安は、東京都こども医療ガイド「鼻水、鼻づまり-チャート-」によります。1歳以下は要注意であることは同「解説」、生後3か月未満は小児診療の経験が十分な医師の診察が必要であることと、熱が3日以上続く・再び悪化する場合の考え方は、厚生労働省「抗微生物薬適正使用の手引き 第四版 医科・外来編」によります。#8000は厚生労働省「子ども医療電話相談事業(#8000)について」によります。

家庭でできるケア

  1. 1

    鼻水を吸う・拭く

    自分で鼻をかめない小さな子は、鼻水を吸ったり拭いたりして取ってあげます。東京都こども医療ガイドは、1歳以下の子どもでは、市販の鼻水吸引器(スポイト状の器具など)を使ってもよいとしています。片方ずつ、無理をせずに行いましょう。授乳や食事の前、寝る前に吸っておくと、飲みやすく、眠りやすくなることがあります。

  2. 2

    部屋の湿度を保つ

    東京都こども医療ガイドは、部屋の湿度を保つことも重要で、特に冬場は乾燥するとしています。加湿器を使う場合は、こまめな手入れと、子どもの手が届かない置き場所を意識しましょう。

  3. 3

    水分をしっかりとる

    手引きでは、かぜのときは食欲が落ちたり水分がとれなかったりして脱水になりやすいため、水分補給を勧めています。赤ちゃんは母乳やミルクを基本に、離乳食が進んだ子はふだん飲み慣れているものを、少しずつこまめにあげましょう。おしっこの回数や量がいつもより少ないときは注意が必要です。

  4. 4

    鼻の下のかぶれを防ぐ

    鼻水を何度も拭くと、鼻の下がかぶれたりただれたりすることがあります。東京都こども医療ガイドは、きれいなガーゼで拭く、軟膏を塗って肌を保護する方法を紹介しています。こすらず、押さえるように拭きましょう。

  5. 5

    1歳未満は、寝かせるときはあおむけに

    鼻づまりで寝苦しそうでも、1歳になるまでは、医学上の理由で指示がある場合を除き、あおむけに寝かせます。こども家庭庁は、赤ちゃんの顔が見えるあおむけ寝が、乳幼児突然死症候群(SIDS)のリスクを下げ、睡眠中の窒息事故を防ぐ上でも有効だとしています。

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少し大きくなったら、自分で鼻をかむ練習も始めてみましょう。

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保育園に入った秋から冬にかけて、鼻水が止まる日がほとんどありませんでした。色が変わるたびに不安になっていましたが、鼻水が出始めた日と熱をメモするようにしたら、受診のときに説明しやすくなり、迷うことも減りました。
2歳の子を持つ保護者

鼻水吸引器の使用、湿度を保つこと、鼻の下のかぶれへの対処は、東京都こども医療ガイド「鼻水、鼻づまり-解説-」によります。水分補給は厚生労働省「抗微生物薬適正使用の手引き 第四版 医科・外来編」、あおむけ寝は、こども家庭庁「赤ちゃんが安全に眠れるように」によります。

薬はどうする?

かぜの鼻水には、抗菌薬(抗生物質)は効きません。厚生労働省の手引きは、乳幼児のかぜ・急性鼻副鼻腔炎には抗菌薬を使わないこと、ほかの病気を予防する目的で使うこともしないことを推奨しています。抗菌薬が必要になるのは、先に挙げたような長引く・重い場合や、中耳炎・肺炎などの合併症があるときで、診察した医師が判断します。

また、手引きは、かぜのときに使われる多くの対症療法薬(症状をやわらげる薬)には有効性の根拠が乏しく、副作用も報告されているとしています。市販のかぜ薬や鼻炎薬を子どもに使うときは、自己判断せず、年齢に合うかどうかを医師や薬剤師に確認しましょう。

かぜ・急性鼻副鼻腔炎に抗菌薬を使わない推奨と、対症療法薬の多くにエビデンスが乏しく副作用が報告されていることは、厚生労働省「抗微生物薬適正使用の手引き 第四版 医科・外来編」の乳幼児編によります。

よくある質問

黄色や緑色の鼻水が出たら、すぐ病院に行くべきですか?
色だけで急いで受診する必要があるとは限りません。厚生労働省の手引きでは、膿のような色の鼻水があるだけでは、原則として抗菌薬は必要ないとしています。呼吸が苦しそう、機嫌が悪い、熱が3日以上続く、鼻水が10日以上続いて日中のせきもある、いったん良くなってから悪化した、という場合は小児科に相談しましょう。
子どもの鼻水が2週間くらい続いています。大丈夫ですか?
かぜの鼻水は10日以内に消えることが多い一方、軽い症状が2〜3週続くことも珍しくないとされています。ただし、10日以上続いて日中にたんのからむせきが出る場合は、副鼻腔炎などが考えられることがあるため、小児科で相談してください。保育園に通っている子は、次々にかぜをもらって長く続いているように見えることもあります。
鼻づまりで赤ちゃんがミルクを飲みにくそうです。
東京都こども医療ガイドは、1歳以下の子どもは鼻づまりでも呼吸が苦しくなりやすいため要注意としています。授乳の前に鼻水を吸ってあげると飲みやすくなることがあります。呼吸が苦しそう、ミルクが飲めないときは、翌日まで待たずに受診してください。
鼻水吸引器は使ってもいいですか?
東京都こども医療ガイドでは、1歳以下の子どもには市販の鼻水吸引器(スポイト状の器具など)を使っても大丈夫としています。片方ずつ、嫌がるときは無理をせず短い時間で行いましょう。使ったあとは説明書に沿って洗い、清潔に保ってください。
鼻水だけで熱はありません。保育園に行かせてもいいですか?
登園の判断は、熱やせき、機嫌、食欲など全身の様子と、各園の基準によります。園によって決まりが違うので、迷うときは園やかかりつけ医に確認しましょう。
かぜのとき、抗生物質をもらったほうが早く治りますか?
かぜの原因の多くはウイルスで、抗菌薬(抗生物質)は効きません。厚生労働省の手引きは、乳幼児のかぜには抗菌薬を使わないことを推奨しています。必要もないのに使うと、薬の効かない耐性菌が増えたり、副作用が出たりすることがあります。必要かどうかは医師が診察して判断します。

まとめ

子どもの鼻水・鼻づまりで確認したいこと

  • 呼吸が苦しそうではない(肩で息をしていない、ゼイゼイしていない)
  • 1歳以下なら、ミルクや母乳を飲めている
  • 機嫌がよく、水分がとれていて、おしっこも出ている
  • 熱が3日以上続いていない、いったん良くなってから悪化していない
  • 鼻水が10日以上続いて、日中のせきも出ていないか
  • 鼻水の色だけで判断せず、日数と熱をメモしておく
  • 家庭では鼻水を吸う・拭く、湿度を保つ、水分をとる。1歳未満はあおむけで寝かせる

鼻水や鼻づまりは、毎日のように付き合う症状だからこそ、どこまで様子を見てよいか迷いやすいものです。「いつから続いているか」「熱はあるか」「機嫌や食欲はどうか」をメモしておくと、受診するときにも医師に伝えやすくなります。不安なときは、遠慮なくかかりつけの小児科や#8000に相談してください。

出典・参考

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