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秋が旬の食材で子どもと食育|さつまいも・栗・きのこを五感で楽しむ

対象の目安: 1〜6歳ごろ

レナ食事・離乳食担当
・ 約11分で読めます
秋が旬の食材で子どもと食育|さつまいも・栗・きのこを五感で楽しむ

秋はさつまいも・栗・きのこ・柿・ぶどうなど、子どもと一緒に楽しめる食材がたくさん出回る季節です。旬の食材は味わいが豊かで、身近なスーパーでも手に入りやすく、食育の題材にぴったり。「食べさせなきゃ」と気負わず、旬を五感で楽しむことから始めてみましょう。この記事では、秋の食材を通じた未就学児との関わり方と、誤嚥・アレルギーの安全面を無理なくまとめました。

「旬を知る」ことが食育の第一歩になる

四季のある日本では、季節ごとにたくさん出回る野菜や魚があります。農林水産省は、旬のときにとれる食べ物は比較的安価で栄養価も高いと紹介しており、「できるだけ旬のものを食べて、自然の恵みを楽しみましょう」と呼びかけています。

農林水産省「旬を食べよう(みんなの食育)」より。旬の食材は比較的安価で栄養価も高いこと、旬のものを食べて自然の恵みを楽しむ意義についての記載を参照

食育というと難しく聞こえますが、未就学児にとっては「この季節にこんな食べ物があるんだ」と気づくこと自体が立派な学びです。スーパーで「秋になったから、さつまいもが並んでるね」と声をかけるだけでも、季節と食べ物がつながっていく体験になります。

旬を取り入れるメリット子どもにとっての意味
出回る量が多く手に入りやすいいろいろな食材に触れる機会が増える
味わいや香りが豊か「おいしい」と感じる経験を重ねやすい
季節の行事と結びつけやすい十五夜・芋掘りなど体験と食がつながる
買い物や畑で見つけやすい「自分で選んだ」という関わりが生まれる

秋が旬の身近な食材と楽しみ方

秋の食材はホクホク・つるつる・コリコリなど食感の幅が広く、五感で楽しみやすいのが魅力です。まずは家庭で扱いやすいものから取り入れてみましょう。

食材特徴・味わい関わり方の一例
さつまいもほくほく甘い。おやつにも使える洗う・つぶす・丸める手伝い
ほくほくで甘い秋の味覚ゆで栗を大人がスプーンで出す様子を見る
きのこ(しいたけ・しめじ等)香りとうまみが豊か石づきを外す・小房に分ける
さんま秋の代表的な青魚。うまみが濃い焼ける音や香りを一緒に感じる
やさしい甘みでやわらかい皮をむいた後に切る様子を見る
ぶどうみずみずしく甘い房から実を取る(食べる前に必ずカット)
りんごシャキッとした食感と酸味すりおろし・型抜きの手伝い

メモ

栗・ぶどう・きのこ・さんまなどには、後述する誤嚥やアレルギーの注意点があります。楽しみ方の欄はあくまで一例で、年齢と発達に合わせ、必ず大人がそばで見守りながら進めてください。

五感で秋の食材を楽しむ関わり方

食育は「食べること」だけではありません。見る・触る・匂う・音を聞く・味わうという五感の体験が、食べ物への興味を育てます。食卓や買い物の中で、次のような関わりを取り入れてみましょう。

  • 見る:さつまいもの紫色、柿のオレンジ、ぶどうの粒など、色や形を一緒に眺める。「まんまるだね」「つるつるしてるね」と言葉を添える
  • 触る:栗のイガや殻の硬さ、きのこのふわっとした傘、りんごのつるっとした皮を触ってみる
  • 匂う:焼き芋やさんまが焼ける香り、しいたけの香りをかいで「いいにおいだね」と共有する
  • 音を聞く:りんごをかじるシャキッという音、油の中で天ぷらが揚がる音に耳をすませる
  • 味わう:甘い・すっぱい・ほろ苦いなど、味の違いを言葉にしてみる
スーパーで「これ何?」と聞かれるたびに立ち止まるので買い物は時間がかかりますが、家に帰ってから「今日はきのこ見つけたね」と話すと、食卓での食いつきが少し良くなった気がします、という声を聞きます。
3歳児の保護者

五感の体験は「食べる・食べない」を問いません。触っただけ、匂いをかいだだけでも、その食材と仲良くなる第一歩になります。すぐに口に運ばなくても、繰り返し出会ううちに親しみがわいてくる子が多いです。

おうちでできる簡単な食卓の工夫

「一緒に作った」という関わりは、食べる意欲を後押しします。包丁や火を使わない安全な工程から、年齢に合わせて任せてみましょう。

  1. 1

    洗う・皮をむく

    さつまいもをたわしで洗う、みかんや柿の皮を大人と一緒にむくなど、手を動かす工程から始めます。水遊び感覚で楽しめます。
  2. 2

    ちぎる・分ける

    しめじを小房に分ける、きのこの石づきを外すなど、手先を使う作業を任せます。細かい作業は微細運動の練習にもなります。
  3. 3

    混ぜる・つぶす

    ゆでたさつまいもをフォークでつぶす、生地を混ぜるなど、力を使う工程を担当してもらいます。
  4. 4

    盛り付ける

    できあがった料理を自分のお皿に盛る、型で抜くなど、仕上げを任せると「自分で作った」満足感につながります。

ヒント

さつまいもは蒸す・焼くと自然な甘みが増し、砂糖を足さなくてもおやつになります。焼き芋やスイートポテト、りんごと一緒に煮るなど、素材の甘みを生かすと薄味でもおいしく仕上がります。幼児期は薄味が基本なので、味付けは控えめを心がけましょう。

無理に手の込んだ料理をする必要はありません。ゆでる・焼くだけのシンプルな調理でも、旬の食材そのものの味を楽しめます。忙しい日は「洗うのだけお願い」など、一工程だけ参加してもらう形でも十分です。

安全に食べるための注意(誤嚥・窒息)

秋の食材には、丸のみすると気道をふさぎやすいものや、噛み切りにくいものがあります。楽しい食育のためにこそ、安全面を先に押さえておきましょう。

注意

ぶどう・ミニトマトなど球状でつるっとした食品は、丸ごとだと窒息の原因になります。消費者庁は、乳幼児には4等分にする・加熱してやわらかくするなどして、よくかんで食べさせるよう呼びかけています。また、硬い豆やナッツ類は5歳以下の子どもには食べさせないよう注意喚起されています。栗も硬く噛み切りにくいため、幼児にはやわらかく調理し小さくしてから与えてください。

消費者庁の資料によると、食品を誤嚥して窒息したことにより、14歳以下の子どもが6年間で80名亡くなっており、そのうち5歳以下が73名と大半を占めています。子どもは咳で異物を押し返す力が弱く、大人が「これくらい大丈夫」と思うサイズでも危険なことがあります。

消費者庁「食品による子どもの窒息・誤嚥事故に注意」より。硬い豆・ナッツ類を5歳以下に食べさせない注意、および14歳以下80名・うち5歳以下73名の死亡分析(人口動態統計をもとに消費者庁が分析)を参照

秋の食材のカット・調理の目安

食材注意点家庭での目安
ぶどう球状で気道をふさぎやすい皮をむき4等分など小さく切る
硬く噛み切りにくいやわらかく煮て小さく・つぶして
きのこ弾力があり噛み切りにくい小さく刻み、しっかり加熱する
さんま小骨が多い骨を丁寧に取り除き、ほぐして
りんごシャキッと硬い薄切り・すりおろしで様子を見る
硬い豆・ナッツ5歳以下は避ける食品節分の豆まきの豆なども口に入れない

食べさせ方も大切です。こども家庭庁は、椅子に座って落ち着いた環境で食べること、遊びながら・歩きながらの「ながら食べ」を避けること、大人が一緒に食事をして見守ることを、窒息事故を防ぐ工夫として挙げています。口に食べ物を入れたまま走ったり笑ったり泣いたりすると、吸い込んで誤嚥する危険があります。

こども家庭庁「食品によるこどもの窒息事故 防ぐための工夫とは?」より。ブドウ・ミニトマトは4等分、食パンは1cm角にカット、椅子に座らせる・ながら食べを避ける・大人と一緒に食べるといった工夫を参照

初めての食材とアレルギーへの注意

秋の食材の中にも、初めて口にするものがあるかもしれません。新しい食材は慎重に進めると安心です。

注意

初めての食材は1日1種類・少量から始めます。複数の新しい食材を同じ日に試すと、症状が出たときに原因を特定しにくくなります。初回は平日の午前中など、何かあったときに医療機関を受診しやすい時間帯を選び、その後しばらくは皮膚・機嫌・呼吸などの様子を観察してください。発疹・じんましん・嘔吐・咳込みなどの症状が出た場合は、自己判断せずかかりつけ医を受診しましょう。

秋の味覚のうち、栗はナッツ類、りんご・柿・ぶどうなどの果物、さんまなどの魚は、体質によってアレルギー症状が出ることがあります。これまで食べたことのない食材を取り入れるときは、少量から様子を見て進めると安心です。すでに食物アレルギーの診断がある場合は、主治医の指示を優先してください。

好き嫌いへの寄り添い方

旬の食材を出しても、すぐに食べてくれるとは限りません。幼児期は特定の食感や見慣れないものを嫌がる時期でもあり、無理強いは逆効果になりがちです。

  • 食べなくても、まずは食卓に出して「見慣れる」機会を重ねる
  • 触った・匂いをかいだなど、口に入れる以外の関わりも認める
  • 一口でも食べられたら「〇〇が食べられたね」と具体的に声をかける
  • 好きな食材(さつまいもなど甘いもの)から入り、少しずつ幅を広げる

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体重が成長曲線に沿って伸びていて元気に過ごせていれば、すべての食材を食べられなくても過度に心配しすぎなくて大丈夫です。旬は毎年めぐってきます。今年食べられなくても、来年の秋にまた出会えばよい、というくらいの気持ちで長い目で見守りましょう。

よくある質問

旬の食材は栄養面で本当にメリットがありますか?
農林水産省は、旬のときにとれる食べ物は比較的安価で栄養価も高いと紹介しています。ただし食育の目的は栄養だけではなく、季節を感じ、食べ物に親しむ体験そのものにも価値があります。難しく考えず、季節の食材を一緒に楽しむ気持ちで取り入れてください。
ぶどうは何歳まで切る必要がありますか?
消費者庁は乳幼児に対してミニトマトや大粒のぶどうを4等分するよう呼びかけています。年齢だけで一律に線引きするのではなく、しっかり噛んで飲み込めるか、丸のみの癖がないかなど、その子の食べ方を見て判断してください。硬い豆やナッツ類は5歳以下には食べさせないことが勧められています。
栗やきのこはいつから食べられますか?
明確な月齢の決まりはありませんが、栗は硬く、きのこは弾力があって噛み切りにくいため、幼児にはやわらかく加熱し、小さく切ってから少量ずつ与えるのが安心です。丸のみせず、しっかり噛んで食べられる様子を見ながら進めてください。心配な場合はかかりつけ医や自治体の栄養相談を活用しましょう。
食べてくれないときはどうすればいいですか?
無理に食べさせようとせず、まずは食卓に出して見慣れてもらうことから始めます。触る・匂うといった体験も食育の一部です。一口食べられたら具体的に褒め、好きな食材と組み合わせるなど、食べやすい形を工夫してみてください。焦らず繰り返すことが大切です。
秋の食材で作り置きや時短はできますか?
さつまいもは蒸してつぶして冷凍しておくとおやつやおかずに使い回せます。きのこはほぐして冷凍するとうまみが出やすくなります。忙しい日は市販品も上手に使いながら、余裕のあるときに一緒に調理する日を作る、というくらいで十分です。

まとめ

秋は身近な食材で食育を始めやすい季節です。旬を知り、五感で楽しみ、簡単な手伝いに参加してもらうだけでも、子どもの食への興味は少しずつ育っていきます。同時に、ぶどうの誤嚥予防や初めての食材の進め方など、安全面を押さえておくことも大切です。無理なく、家族で秋の味覚を楽しんでください。

秋の食材で食育 実践チェック

  • 旬の食材をスーパーや食卓で一緒に見て、季節の話をした
  • 見る・触る・匂うなど五感で関わる機会をつくった
  • 洗う・ちぎる・盛り付けなど簡単な手伝いを任せた
  • ぶどう・ミニトマトは4等分にするなど誤嚥予防のカットをした
  • 硬い豆・ナッツ・大きな栗は避け、やわらかく小さくして与えた
  • 座って落ち着いて食べる・大人が見守る環境を整えた
  • 初めての食材は1日1種・少量を平日午前に試した
  • 食べなくても叱らず、繰り返し出して見守っている

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出典・参考

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