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子どもの登園しぶり・行きしぶりへの向き合い方|「行きたくない」に寄り添う朝の関わりと園との連携

対象の目安: 1〜6歳(入園〜就学前)

カナデ発達・おでかけ担当
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子どもの登園しぶり・行きしぶりへの向き合い方|「行きたくない」に寄り添う朝の関わりと園との連携

「保育園の門の前で泣いて離れない」「朝になると『行きたくない』とぐずる」——登園しぶり・行きしぶりは、入園直後だけでなく、連休明けや進級後、行事の前などに何度でも起こります。多くの子が通る道で、親を困らせようとしているわけでも、育て方が悪いわけでもありません。この記事では、こども家庭庁や公的・準公的な情報をもとに、しぶる背景の読み解き方と、朝の関わり方、園との連携、そして親自身の気持ちのケアまでを整理しました。長引くときや心身の不調を伴うときの相談先も紹介します。

登園しぶりはよくあること|背景を「甘え」で片づけない

登園しぶりは、園に通う子の多くが一度は経験します。その根っこにあるものの一つが「分離不安」です。MSDマニュアル家庭版によると、分離不安は正常な発達段階の一つで、親や養育者から離れるときに不安を感じる状態を指します。生後8か月ごろから始まり、10か月〜1歳半ごろに最も強くなり、2歳ごろまでにやわらいでいくのが一般的な流れとされています。

MSDマニュアル家庭版は、養育者が離れたときに泣くのは「駄々をこねている」のではなく、愛着が芽生えたことを示す正常な反応だと説明しています。

ただし、登園しぶりの背景は分離不安だけではありません。園という新しい環境への慣れ、生活リズムの乱れによる疲れ、お友達や集団遊びへの戸惑い、行事へのプレッシャーなど、さまざまな要因が重なって「行きたくない」という形で表れます。ここで大切なのは、理由が大人から見て小さなことでも、頭ごなしに否定しないことです。「そんなこと」と流さず、まず気持ちを受け止めることが、次の一歩につながります。

いつ・なぜ起きやすい?|繰り返すタイミングと年齢別の背景

登園しぶりは一度おさまっても、環境や気持ちの変化で繰り返し起こります。「せっかく慣れたのに」と感じても、それ自体は珍しいことではありません。起きやすいタイミングと、年齢ごとの背景の傾向を整理しておきましょう。

起きやすいタイミングよくある背景
入園・入所の直後初めての集団生活と親との分離への不安
連休・長期休み明け家庭で過ごした安心感からの切りかえがつらい
進級・クラス替えの後担任や部屋、友達など環境が一度に変わる
行事の前後発表会・運動会などへの緊張やプレッシャー
疲れ・体調のゆらぎ睡眠不足や生活リズムの乱れ、季節の変わり目
年齢の目安背景として多いこと
1〜2歳ごろ分離不安が中心。言葉で説明できず泣く・ぐずるで表す
3〜4歳ごろ友達関係や「やりたくない活動」など理由が具体化
5〜6歳ごろ集団や行事への緊張、うまくいかない経験からの不安

メモ

年齢や時期の区分はあくまで目安で、感じ方や表し方には大きな個人差があります。同じ月齢でも、まったく平気な子もいれば、環境の変化に敏感な子もいます。「うちの子だけ」と比べて焦る必要はありません。

朝の関わり方|受け止める・短く送り出す・ルーティンを決める

登園しぶりが強く出るのは、多くが朝の時間帯です。バタバタしがちな朝こそ、関わり方の型を決めておくと親も子も楽になります。

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    まず気持ちを受け止める

    「行きたくないんだね」「ママ(パパ)と離れるのがさみしいんだね」と、いったん気持ちを言葉にして返します。否定や説得を先に出さないのがポイントです。

  2. 2

    見通しを短く伝える

    「お昼ごはんを食べたらお迎えに行くね」など、いつ会えるかを具体的に、短く伝えます。長い説得はかえって不安を大きくすることがあります。

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    決まった別れ方(ルーティン)にする

    ハイタッチ・手を振る・「いってらっしゃい」の合図など、毎回同じ流れにします。決まった別れ方は、子どもに安心と見通しを与えます。

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    別れぎわは長引かせない

    名残おしくて何度も戻ると、切りかえのきっかけを失いがちです。笑顔で短く送り出し、あとは先生に託します。

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    お迎えでしっかり受けとめる

    「がんばったね」「待っててくれてありがとう」と、再会をうれしく迎えます。園でがんばった分、家では安心して甘えられる場をつくります。

ヒント

朝の登園しぶりを減らすには、前日からの生活リズムも効いてきます。早寝早起きで睡眠を十分にとり、朝に少し余裕を持たせるだけで、ぐずりが和らぐことがあります。入園前後の生活習慣づくりは

もあわせてご覧ください。

園と連携する|家庭だけで抱え込まない

登園しぶりは、家庭と園が情報を共有することで見通しが立ちやすくなります。家では泣いていても、園に入ってしまえば楽しく過ごせている子は少なくありません。「離れたあとどう過ごしているか」を先生に聞くだけで、親の不安がぐっと軽くなることもあります。

こども家庭庁の保育所保育指針解説でも、子ども一人一人の状態に応じて情緒の安定を図り、家庭と園が連携しながら育ちを支えることが重視されています。しぶりが続くときは、次のような点を園と共有しておくと安心です。

園と共有したいこと

  • いつごろから・どんな場面でしぶるか(朝だけ/特定の曜日など)
  • 家庭での様子(睡眠・食欲・気になる発言や体調)
  • 離れたあと、園ではどう過ごせているか
  • きっかけになりそうな出来事(進級・行事・友達関係など)
  • 家庭で試している声かけや、うまくいった方法

こども家庭庁「保育所保育指針解説」は、一人一人の子どもの状態に応じた保育と、家庭との連携の重要性を示しています。

無理に行かせる?休ませる?|二択で決めない考え方

「泣いても連れて行くべきか、休ませるべきか」は、多くの保護者が迷うところです。どちらか一方が正解というものではなく、その日の様子と背景で考えるのが現実的です。

注意

発熱・腹痛・嘔吐など体調不良のサインがあるときは、無理をさせず、休ませて様子を見る・受診するのが優先です。「行きたくない」の裏に体調の不調が隠れていることもあります。まずは元気かどうかを確認しましょう。

体調に問題がなく、離れてしまえば園で楽しめているようなら、いつもの流れで送り出してよいことが多いです。一方で、毎回休ませることが習慣になると、「泣けば休める」と切りかえのきっかけを失い、しぶりが長引きやすいという指摘もあります。とはいえ、疲れがたまっているときや、どうしてもつらそうなときに、たまに「お休みの日」をつくることは悪いことではありません。大切なのは、親子だけで決め込まず、園とも相談しながらその子に合った落としどころを探すことです。

つまずき・困ったとき|親の罪悪感にも寄り添って

「泣いて嫌がる子を置いて仕事に行くたびに、かわいそうなことをしている気がして落ち込む」という声は本当に多く寄せられます。
kanade

泣いている子を預けて離れるのは、親にとってもつらい時間です。けれど、それはあなたが子どもをちゃんと大切に思っている証でもあります。分離不安による涙は愛着が育っているサインでもあり、あなたを責める理由にはなりません。自分を追い詰めすぎないでください。

「上の子は平気だったのに、下の子はなかなか慣れない。育て方が違ったのかと不安になる」という相談もよくあります。
kanade

環境の変化への感じ方は、生まれ持った気質によっても大きく違います。慣れるまでの時間に差があるのは自然なことで、どちらが良い・悪いではありません。その子のペースを尊重しながら、少しずつ安心を積み重ねていけば大丈夫です。

「毎朝の格闘に疲れてしまって、つい強く言ってしまう」という声も少なくありません。
kanade

朝の余裕のなさは、多くの家庭に共通する悩みです。うまくいかない日があっても、それで関係が壊れるわけではありません。お迎えのときにあらためて気持ちを受けとめれば、十分に取り戻せます。

よくある質問

登園しぶりはいつまで続きますか?
時期や理由によってさまざまで、一律には言えません。数日〜数週間で落ち着く子もいれば、連休明けや進級などのたびに繰り返す子もいます。分離不安は発達とともにやわらいでいくのが一般的ですが、感じ方には個人差があります。長引いて心配なときは園やかかりつけに相談しましょう。
朝だけしぶって、園では楽しそうです。問題ないですか?
離れたあと園で楽しく過ごせているなら、切りかえができている良いサインです。多くの場合、心配のいらない範囲です。先生に日中の様子を確認し、朝は受け止めて短く送り出す関わりを続けてみてください。
『行かないと鬼が来る』などで行かせてもいいですか?
おどしや無理強いは、一時的に効いても不安を強めることがあります。気持ちを受け止め、いつ会えるかの見通しを伝え、決まった別れ方で送り出すほうが、長い目で見て安心につながります。
休ませたら、そのまま行きたがらなくなりませんか?
毎回休ませることが習慣になると切りかえのきっかけを失いやすい一方、疲れているときにたまに休むこと自体は問題ありません。体調やその日の様子を見て、園とも相談しながら判断するのが安心です。
連休明けにまたしぶるようになりました。逆戻りですか?
連休明けは家庭の安心感からの切りかえがつらく、しぶりが再燃しやすいタイミングです。逆戻りではなくよくあることなので、あわてず、入園当初と同じように受け止めて送り出す関わりに戻してみましょう。
腹痛や頭痛を訴えます。仮病でしょうか?
不安や緊張から、実際にお腹や頭が痛くなることは子どもにもよくあります。仮病と決めつけず、まずは体調を確認しましょう。症状が続く・繰り返すときは、園やかかりつけの小児科に相談してください。

まとめ|その子のペースで、少しずつ安心を

登園しぶりは、多くの子が通る道です。背景には分離不安や環境の変化、疲れ、友達関係などさまざまな要因があり、「甘え」や「育て方のせい」と決めつける必要はありません。朝は気持ちを受け止め、短く前向きに送り出し、園と情報を共有しながら、その子のペースで安心を積み重ねていきましょう。

登園しぶりに向き合うチェックリスト

  • 『行きたくない』の気持ちをまず受け止める
  • いつ会えるかの見通しを短く伝える
  • 毎回同じ別れ方(ルーティン)で、別れぎわは長引かせない
  • 離れたあとの園での様子を先生に確認する
  • 体調不良のサインがないかを確かめる
  • 生活リズムを整え、朝に少し余裕を持たせる
  • 親自身も抱え込まず、園や相談窓口を頼る

登園しぶりに加えて、食欲や睡眠の乱れ・身体症状が続く、笑顔が減る、長引いてつらいと感じるときは、一人で抱え込まないでください。園やかかりつけの小児科のほか、こども家庭庁の相談窓口親子のための相談LINE、お住まいの自治体の子育て相談も利用できます。気になるときは早めに相談してみましょう。

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出典・参考

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