言葉が遅い?1〜2歳の言語発達の目安と家庭でできる関わり方
対象の目安: 1〜2歳ごろ

「同い年の子はもう話しているのに、うちの子はまだ一言も……」。1〜2歳の言語発達は個人差がとても大きく、心配になる保護者はたくさんいます。まずは言語発達のおおよその目安を知り、日常の中でできる関わりを取り入れてみましょう。この記事では、1歳から2歳ごろの言語発達の目安と、家庭での具体的な関わり方を紹介します。
月齢別・言語発達の目安(早見表)
| 月齢の目安 | 発語・コミュニケーションの様子 | 注目したいポイント |
|---|---|---|
| 1歳ごろ | 「まんま」「ばばば」など意味のある言葉が出始める | 指差し(要求・発見の指差し)があるか |
| 1歳半ごろ | 意味のある単語が数語〜10語程度 | 簡単な指示(「持ってきて」等)を理解するか |
| 2歳ごろ | 二語文(「まま、きて」「わんわん、いた」等)が出てくる | 言葉のやりとりができるか |
| 2歳半ごろ | 三語文が出る子も。自分の名前を言える子が増える | 聞いたことを真似して繰り返す(エコラリア)がある場合も |
1歳6か月健診・3歳児健診の確認事項に関する情報はこども家庭庁より参照しています。
この表の月齢は「多くの子がそのころに到達する目安」であり、数か月の前後は個人差の範囲であることがほとんどです。発語の数よりも「コミュニケーションの意欲や理解」に注目することが大切です。
発語より先に育つ「コミュニケーションの力」
言葉は、声を出す前にさまざまな力が積み重なって出てきます。以下のような「言葉の前段階」の発達が育っているかどうかも、言語発達の大切な指標です。
- アイコンタクト:目が合って笑い返す
- 共同注意:親が指差したほうを見る、自分で指差して「あれ見て」と伝える
- 模倣:親の行動や口の動きを真似する
- 言葉の理解:「おいで」「ちょうだい」など簡単な指示が分かる
こうした力が育っていれば、発語が少なくても言語発達の土台はしっかりしていることが多いです。一方、目が合わない、指差しをしない、呼んでも振り向かないといった様子がある場合は、早めに専門機関に相談することをおすすめします。
家庭でできる関わり方
日常会話を「ちょっと豊かに」する
特別な教材は必要ありません。毎日の生活の中で声かけを少し意識するだけで、言葉の刺激が増えます。
- 1
子どもの視線に合わせて話す
立って話しかけるより、しゃがんで目線を合わせると、子どもは声と表情をセットで受け取りやすくなります。 - 2
行動に言葉を添える
着替え・食事・散歩のたびに「今から靴はくよ」「わんわんがいたね」と実況中継するように話しかけます。言葉と体験がつながることが語彙の土台になります。 - 3
子どもの発声を繰り返す
「あー」と言ったら「あーって言ったね。りんごだよ」と返す。言葉でなくても応答することで「話すと通じる」という体験が積み重なります。 - 4
質問よりも「共感・実況」を多く
「これ何?」と問い続けるより「大きいね」「赤いね」と共感・描写することで、プレッシャーなく言葉を吸収できます。
絵本と歌は最強のツール
読み聞かせは、語彙・文法・コミュニケーションの発達に幅広くよい影響があるといわれています。1日5〜10分でも継続することが大切です。
- 繰り返しの多い絵本は予測して楽しめ、言葉のリズムが身につきやすい
- 歌・手遊びは言葉と動きをセットで覚えられる
- ページをめくりながら「これ何かな?」と問いかけ、子どもが指差したら「そうだね、ねこだね」と返すやりとりが大切
テレビ・動画との付き合い方
一方向の映像視聴だけでは言語発達の刺激としては十分でないといわれています。見るときは大人も一緒に、画面に映ったものについて話しかけるなど双方向のやりとりを意識することで、言語刺激になりやすくなります。
メモ
日本小児科医会は「スマホに子守りをさせないで」として、2歳までのテレビ・動画の視聴や授乳中・食事中の視聴を控えること、メディアに触れる総時間を制限すること(1日2時間までが目安)を呼びかけています。こども家庭庁も、保護者がデジタル機器の使い方を意識して管理することの大切さを啓発しています。視聴する場合は大人も一緒に見て、内容について話しかける双方向のやりとりを心がけましょう。
メディアとの付き合い方は、日本小児科医会「スマホに子守りをさせないで」リーフレットと、こども家庭庁のインターネット利用に関する普及啓発コンテンツを参考にしています。
相談のタイミングと窓口
下記のような場合は、自治体の子育て相談窓口・発達相談センター・小児科・言語聴覚士などへ相談することを検討してください。
- 1歳半で指差しがない、または呼んでも振り向かない
- 2歳になっても意味のある言葉が出ない、または10語に届かない
- 一時期出ていた言葉が急に出なくなった
- 呼んでもほとんど反応しない(聴力の問題の可能性も)
「こんなことで相談してもいいのか」と迷う必要はありません。早めに相談することで、適切なサポートにつながりやすくなります。
1歳6か月児健康診査の目的と内容についてこども家庭庁の資料を参照しています。
よくある質問
1歳半で単語が出ていません。受診が必要ですか?
二語文が出ない2歳。焦らなくていいですか?
絵本を嫌がって読み聞かせができません。どうすればいいですか?
保育園に通い始めたら言葉が増えると聞きましたが本当ですか?
言語発達に特化した教材や習い事は必要ですか?
聴力の問題が関係することはありますか?
まとめ
言語発達に「正確なゴールライン」はなく、大切なのは日常のなかで言葉を楽しんでやりとりする時間を重ねることです。
家庭でできる言語発達の関わりチェックリスト
- 目線を合わせて話しかけている
- 行動や物に言葉を添える実況中継をしている
- 子どもの発声や指差しに言葉で応えている
- 絵本や手遊び歌を日常に取り入れている
- 1歳6か月健診・3歳児健診を受ける予定がある
- 気になることがあれば相談窓口を調べている
「うちの子のペース」を信じながら、気になることは一人で抱えず相談することが、最善の近道です。
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