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子ども乗せ自転車の選び方|前乗せ・後ろ乗せ・電動アシストとルールの基本

対象の目安: 1歳〜就学前(同乗)

ミナト編集長 / 生活リズム・時短担当
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子ども乗せ自転車の選び方|前乗せ・後ろ乗せ・電動アシストとルールの基本

保育園の送り迎えや買い物で子どもを自転車に乗せたい。そう思って調べ始めると、前乗せと後ろ乗せ、電動アシストと非電動、幼児2人同乗用など選択肢が多く、法令やメーカーの適合表示まで絡んで迷いやすいところです。この記事では、乗せられる年齢・人数のルールから座席の適合の見方、電動アシストの選び分け、乗せ降ろしの順番までを公的機関の情報をもとに整理しました。ヘルメットと雨具は別記事に譲り、ここでは「自転車本体と座席の選び方」に絞ります。

全体像|前乗せ・後ろ乗せ・幼児2人同乗の早見表

子どもの年齢と乗せる人数で選択肢が決まります。年齢は目安で、実際の適合は体重・身長とメーカー表示が優先です。SG基準の適用範囲も1歳(12か月)以上からで、1歳前後は成長差が大きいため実車で座らせて確かめましょう。

乗せ方主な対象(目安)特徴注意したい点
前乗せ(フロント)1歳ごろ〜4歳未満・体重15kg以下子どもの様子が見え、声をかけやすい卒業が早い。前カゴが付かない車種が多い。乗せた状態の停車中は特に不安定
後ろ乗せ(リヤ)1歳ごろ〜就学前・体重24kg以下長く使える。前カゴが使える子どもから前方が見えにくい。乗せ降ろしで背伸びが必要
幼児2人同乗1歳ごろ〜就学前の幼児2人(前後の座席をそれぞれの適合範囲で)きょうだいの送迎が1台で完結する「幼児2人同乗用自転車」でなければ不可。車重が増え停車時の安定に注意

ルールを先に確認する

乗せられる年齢と人数

自転車の乗車人員は道路交通法を受けて各都道府県公安委員会の規則で定められています。たとえば東京都道路交通規則では、16歳以上の運転者が幼児用座席に「小学校就学の始期に達するまでの者」1人を、幼児2人同乗用自転車の幼児用座席には同2人を乗せることが認められています。

この乗車人員の規定は東京都道路交通規則(乗車人員の制限)より。

かつては「6歳未満」と定める規則が一般的でしたが、順次「小学校就学の始期に達するまで」へ拡大されました。埼玉県警察は令和2年12月1日からの改正として、これを「6歳に達する日(誕生日の前日)の属する年度の3月31日まで」と説明しています。

この拡大と期日の考え方は、埼玉県警察「自転車の幼児用座席に乗車可能な年齢が6歳未満から小学校入学までに拡大」より(埼玉県の規定)。

注意

規定の内容や施行時期は都道府県ごとに異なるため、必ずお住まいの都道府県警察・自治体の案内で現行の規則を確認してください。国民生活センターは、荷台に子どもを乗せないこと、小学生以上の子どもを同乗させないことを呼びかけています。また消費者庁は、抱っこひもで前抱っこして自転車に乗ることは道路交通関係法令違反であり非常に危険だとしています。ただし背負う場合の扱いは前抱っことは別で、東京都道路交通規則では、16歳以上の運転者が幼児(6歳未満の者)1人を子守バンド等で確実に背負っているとき、その幼児は運転者の一部とみなすと定められています(幼児2人同乗用自転車に幼児2人を乗せている場合とタンデム車の場合を除く)。対象年齢や幼児用座席との併用の可否は都道府県ごとに異なるため、ここでも地域の規則の確認が欠かせません。

子守バンド等で確実に背負っている幼児(6歳未満の者)を運転者の一部とみなすことは、東京都道路交通規則(乗車人員の制限)の定めより。東京都の規定であり、他の都道府県では内容が異なる場合があります。

幼児2人同乗用自転車とは

きょうだい2人を乗せるのに、普通の自転車へ座席を2つ付ければよいわけではありません。東京都都民安全総合対策本部は、幼児2人同乗用自転車を「運転者のための乗車装置と2つの幼児用座席を設けるために必要な特別の構造又は装置を有する自転車」と説明し、車体強度・ブレーキ性能・駐輪時の安定性・転倒時の安全性が確保されていること、JIS・BAA・SGなどのマークが付いたものを使うことを勧めています。

この定義と、確保されている性能・マークの確認については、東京都都民安全総合対策本部「幼児2人同乗用自転車について」より。

BAAマークは、一般社団法人自転車協会が業界の自主基準として定めた「自転車安全基準」に適合した自転車に貼られる認証マークです。同協会の型式検査は5つのタイプに分かれており、そのひとつが幼児2人同乗用自転車です。店頭では、JIS・BAA・SGなどのマークが付いているかを確認しましょう。

BAAマークが自転車協会の自主基準「自転車安全基準」に適合した自転車に貼られること、型式検査の5つのタイプに幼児2人同乗用自転車が含まれることは、一般社団法人自転車協会「自転車安全基準とは?」より。JIS・BAA・SGなどのマークを確認することは、前掲の東京都都民安全総合対策本部のページによります。

ヘルメットと2026年4月からの青切符

警察庁は、令和5年(2023年)4月1日から全ての自転車利用者のヘルメット着用が努力義務化されたとしています。さらに2026年4月1日からは自転車にも交通反則通告制度(いわゆる青切符)が導入され、16歳以上の運転者が対象になります。サイズや安全マークの見方は専用の記事にまとめています。

令和5年4月1日から全ての自転車利用者のヘルメット着用が努力義務化されたことは、警察庁「頭部の保護が重要です 〜自転車用ヘルメットと頭部保護帽〜」より。青切符の導入時期と対象は、警視庁「自転車の交通反則通告制度(青切符)の導入」によります。

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座席の適合はSG基準とメーカー表示で見る

製品安全協会の「自転車用幼児座席のSG基準」は、体重8kg以上24kg以下でかつ1歳(12か月)以上・小学校就学の始期に達するまでの子どもを同乗させる座席に適用されます。

区分体重目安身長使用年齢の目安
前形(15kg以下用)8kg以上15kg以下70cm以上100cm以下1歳(12か月)以上4歳(48か月)未満
後形(24kg以下用)8kg以上24kg以下70cm以上120cm以下1歳(12か月)以上・小学校就学の始期に達するまで

適用範囲・前形/後形の体重と目安身長・使用年齢の区分は、一般財団法人製品安全協会「自転車用幼児座席のSG基準(CPSA0070公開用)」より。

同基準では、ヘッドガードの無い幼児座席は幼児2人同乗用自転車には不適合と区分され、後形はリヤキャリヤへの設置のみが認められて適用できるのはクラス27以上とされています。後付けで座席を足すときは、いま乗っている自転車のキャリヤの表示クラスを必ず確認してください。

ヒント

表の数値はSG基準の区分です。実際の上限は製品ごとのメーカー表示で決まるので、購入前に適合表示を確認しましょう。

後ろ乗せ標準装備の子ども乗せ電動アシスト自転車

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後ろ乗せ標準装備の子ども乗せ電動アシスト自転車

はじめから後ろに幼児座席が付いたタイプ。1人乗せの期間が長い家庭や、前カゴを買い物に使いたい場合に向きます。対応体重・身長とスタンドの安定性を確認して選びましょう。

※価格・在庫は変動します。最新の情報は各販売サイトでご確認ください。

電動アシストと非電動、どちらを選ぶか

子ども乗せ自転車は座席と子どもの体重が加わるぶん重くなります。判断の軸を整理しましょう。

  1. 1

    通園ルートの坂と距離を書き出す

    上り坂がある、距離が長い、荷物も多いという条件が重なるほど電動アシストの恩恵が大きくなります。
  2. 2

    乗せる人数と期間を見積もる

    きょうだい2人を数年間乗せるなら、はじめから幼児2人同乗用の電動アシストを選ぶほうが無駄が少なくなります。
  3. 3

    充電環境と維持費を確認する

    バッテリーは取り外して屋内で充電するのが基本です。持ち運べるか、充電できる場所があるか、いずれ交換費用がかかることも見込みます。

バッテリーは容量(Ah)が大きいほど1回の充電で走れる距離が伸びますが、そのぶん車体が重く価格も上がります。カタログの走行距離はアシストモードや条件で変わるため、モードごとの数値と充電時間を並べて比べましょう。試乗して、押し歩きやスタンドを立てる動作が無理なくできるかも確認を。

前乗せタイプ(幼児2人同乗対応)の電動アシスト自転車

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前乗せタイプ(幼児2人同乗対応)の電動アシスト自転車

ハンドル中央に前座席が付いたタイプ。あとから後ろ座席を足して2人乗せに広げやすい構成です。前カゴが付かない車種が多いので、荷物の置き場もあわせて検討を。

※価格・在庫は変動します。最新の情報は各販売サイトでご確認ください。

非電動(ママチャリタイプ)の子ども乗せ自転車

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非電動(ママチャリタイプ)の子ども乗せ自転車

平坦な道が中心で距離も短いなら、非電動でも送迎はこなせます。充電の手間がなく初期費用を抑えられるのが利点。坂の多い地域や2人乗せが前提なら無理をせず電動アシストを。

※価格・在庫は変動します。最新の情報は各販売サイトでご確認ください。

車体を見るときの3つのポイント

1. タイヤ径と足つき

タイヤが小さい車種はサドルの位置が低く、またがりやすく、子どもを座席へ持ち上げる高さも下がります。タイヤが大きい車種は長距離が楽で、身長の高い人にも合わせやすくなります。信号待ちで両足が地面につくかは停車時の安定に直結します。

2. スタンドの安定性

消費者安全調査委員会の資料では、停車場所のわずかな傾きやスタンド下の凹凸が転倒の危険を大きくすること、できるだけ幅が広くしっかりしたスタンドを備えた自転車を選ぶことが挙げられています。あわせてJIS・BAA・SGなどのマークの表示も確認しましょう。

3. 駐輪場のサイズとレインカバー

子ども乗せ自転車は全長・全幅ともに大きく、ラック式駐輪場に入らないことがあります。契約前に幅・全長・重量の上限を管理者に確認しましょう。レインカバーは座席の形状ごとに適合が分かれるため、対応品があるかも見ておくと安心です。

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安全に使うために

停車中の転倒を防ぐ

事故は走行中だけではありません。消費者安全調査委員会の資料では、停車中の転倒事故で前座席でのけがが後ろ座席の約6倍と非常に多く、前の座席に子どもを乗せたまま後ろの子どもを乗せ降ろしするのは大変危険とされています。スタンドを立てた自転車は前輪とスタンド両端の三角形で支えられ、その一番狭い場所の真上に子どもが乗る前座席は特に不安定になるためです。

注意

消費者庁は「前座席は特に不安定なので、子どもは最後に乗せ、最初に降ろす」と呼びかけています。つまり乗せるときは後ろの座席から、降ろすときは前の座席からです。ヘルメットは乗せる前にかぶせ、座らせたらシートベルトを締め、乗せたまま手も目も離さないでください。

前座席でのけがが後ろ座席の約6倍であること、ヘルメットを乗せる前に装着すること、幅広でしっかりしたスタンドを選ぶことは、消費者庁消費者安全調査委員会「幼児乗せ自転車を安全に利用するためのポイント」より。

「子どもは最後に乗せ、最初に降ろす」「乗せたら手も目も離さない」「乗せ降ろしは傾斜や凹凸のない場所で行う」、抱っこひもでの前抱っこ乗車が道路交通関係法令違反であることは、消費者庁「Vol.622『幼児を乗せた自転車での事故に注意!』」より。

消費者安全調査委員会の資料では、1人乗せなら後ろ座席のほうがハンドルのふらつきが小さいため「後ろ乗せタイプ」が望ましく、2人乗せなら「前乗せタイプ」に後ろ座席を足すほうが運転しやすいとされています。車道と歩道の段差の乗り越えは避け、やむを得ない場合は速度を落として大きな進入角度で越えることも勧められています。

走行中に気をつけること

国民生活センターは、医療機関ネットワークに2019年度以降の5年間で自転車後部に子どもを同乗させて走行中の事故事例が207件寄せられ、大腿骨骨折などの重篤なけがも複数みられたと公表しています。後部座席の子どもは前方の視界がほとんどないため、シートベルトとヘルメットを適切に装着させ、身体をはみ出さないよう声をかけること、狭い通路では降りて押し歩くことが呼びかけられています。

207件という件数、後部座席の子どもは前方の視界がほとんどないこと、はみ出さないよう声をかけること、狭い通路では押し歩くこと、荷台に乗せない・小学生以上を同乗させないことは、国民生活センター「自転車後部に同乗中の子どもの事故に注意!」より。

「前の座席に乗せてから自分のヘルメットを取りに戻ろうとしたら、自転車がぐらついて肝を冷やしました。それ以来、乗せる前に全部準備を済ませるようにしています」という声はよく聞かれます。
2歳児の保護者

後付けのリヤチャイルドシート

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後付けのリヤチャイルドシート

いま乗っている自転車に後ろ座席を足したいときの選択肢。SGマークの有無、対応体重・身長、ヘッドガードの有無、自転車側のリヤキャリヤのクラス表示を必ず確認しましょう。取り付けは販売店に依頼すると安心です。

※価格・在庫は変動します。最新の情報は各販売サイトでご確認ください。

購入前チェックリスト

子ども乗せ自転車を買う前に確認すること

  • 住んでいる都道府県の規則で、乗せられる年齢・人数を確認したか
  • 2人乗せる予定なら、幼児2人同乗用自転車(JIS・BAA・SGなどのマークを確認)を選んでいるか
  • 子どもの体重・身長が、その座席のメーカー表示の範囲に収まっているか
  • 後付けする場合、リヤキャリヤのクラス表示が座席に対応しているか
  • またがったときに両足がしっかり地面につく高さか(実車で確認)
  • スタンドは幅が広く、立てたときにぐらつかないか
  • 電動アシストならバッテリーを外して充電できる場所があるか
  • 駐輪場の幅・全長・重量の上限に収まり、対応するレインカバーもあるか
  • 子どもと自分のヘルメットもあわせて準備したか

よくある質問

何歳から子どもを自転車に乗せられますか?
SG基準の適用範囲は1歳(12か月)以上です。ただし対象は製品ごとにメーカーが定めているため、取扱説明書や商品ページの表示に従ってください。おすわりの安定には個人差があるので、実車で座らせて姿勢が保てるかを確かめると安心です。
何歳まで乗せられますか?
多くの都道府県の規則で『小学校就学の始期に達するまで』とされています。埼玉県警察はこれを『6歳に達する日(誕生日の前日)の属する年度の3月31日まで』と説明しています。規定は都道府県ごとに異なるため、お住まいの都道府県警察の案内で確認してください。
普通の自転車に座席を2つ付けて3人乗りしてもいいですか?
普通自転車に幼児用座席を2つ付けて幼児2人を座らせる方法は認められていません。幼児用座席に幼児2人を乗せられるのは『幼児2人同乗用自転車』、つまり2つの幼児用座席を設けるために必要な特別の構造・装置を備えた自転車です。なお東京都道路交通規則では、16歳以上の運転者が幼児(6歳未満の者)1人を子守バンド等で確実に背負っている場合、その幼児は運転者の一部とみなされます。抱っこひもでの前抱っこ乗車とは扱いが異なりますが、規定は都道府県ごとに違うため、お住まいの都道府県警察の案内で確認してください。
1人だけ乗せる場合、前と後ろのどちらがよいですか?
消費者安全調査委員会の資料では、1人乗せなら後ろ座席のほうがハンドルのふらつきが小さく転倒の危険が少ないとして『後ろ乗せタイプ』が望ましいとされています。2人乗せる場合は『前乗せタイプ』に後ろ座席を足す形が望ましいとされています。
電動アシストは必要ですか?
坂道の有無と距離、乗せる人数で決まります。上り坂がある、片道が長い、きょうだい2人を乗せるといった条件が重なるほど向いています。平坦で短距離なら非電動でも送迎はこなせます。試乗して押し歩きやスタンド操作が無理なくできるかも確かめてください。
乗せ降ろしの順番に決まりはありますか?
消費者庁は『前座席は特に不安定なので、子どもは最後に乗せ、最初に降ろす』としています。乗せるときは後ろから、降ろすときは前からが基本です。ヘルメットは乗せる前にかぶせ、乗せ降ろしは傾斜や凹凸のない場所で行いましょう。

まとめ

子ども乗せ自転車選びは、「地域の規則で年齢・人数を確認する」「2人乗せるなら幼児2人同乗用自転車を選ぶ」「座席の適合をメーカー表示で確認する」「坂と距離で電動アシストの要否を決める」「足つき・スタンド・駐輪場のサイズを実物で確かめる」の順で考えると整理しやすくなります。

あとは日々の使い方です。ヘルメットは乗せる前に、シートベルトは乗せた直後に、そして乗せたまま離れない。この3つを習慣にするだけで、多く起きている停車中の転倒のリスクを下げられます。毎日の送迎が少しでも安全なものになりますように。

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出典・参考

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