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子どもへのプライベートゾーンの教え方|おうちでできる「いのちの安全教育」(3〜6歳)

対象の目安: 3〜6歳ごろ

ミナト編集長 / 生活リズム・時短担当
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子どもへのプライベートゾーンの教え方|おうちでできる「いのちの安全教育」(3〜6歳)

「プライベートゾーンって、子どもにどう伝えればいいの」「まだ早い気もするけれど、教えておいたほうがいいのかな」——大切だと分かっていても、いざ言葉にしようとすると迷うテーマです。この記事では、文部科学省の「生命(いのち)の安全教育」の趣旨をふまえ、就学前の子どもに、おうちで前向きに伝える方法をまとめました。むずかしく構える必要はありません。お風呂や着替え、絵本の時間など、毎日のなかで少しずつ伝えていけます。

プライベートゾーンとは(まず大人が整理)

プライベートゾーン(プライベートパーツ)とは、「他の人に見せたり触らせたりしない、自分だけの体の大切な場所」のことです。小さな子どもには、**「水着で隠れる場所(胸・おしり・性器)と口」**と伝えるとイメージしやすいとされています。

文部科学省の「生命(いのち)の安全教育」では、幼児期向けに、水着で隠れる部分を「自分だけの大切なところ」として伝える内容が示されています。ねらいは、子どもが自分の体を大切に思えること、そして嫌なことをされたときに「いや」と言ったり、まわりの大人に相談したりできるようになることです。

メモ

プライベートゾーンを伝えることは、子どもを怖がらせるためではありません。「自分の体は自分のもので、大切にされていい」という前向きな感覚を育てることが目的です。性暴力では水着で隠れる部分だけでなく、体をなでる・顔にキスをするといった行為もあるため、「水着の場所だけ」と限定しすぎない伝え方も大切だと指導の手引きでは注意が促されています。

「3つの約束」をやさしい言葉で

就学前は、むずかしい説明より、短く分かりやすい約束のかたちが伝わりやすいです。次の3つを、明るいトーンでくり返し伝えていきましょう。

  1. 1

    見せない

    「水着で隠れる場所は、自分だけの大切なところ。だからお友だちや、よその人には見せないんだよ」。お風呂やトイレ、着替えのときに、さらっと伝えます。

  2. 2

    触らせない

    「大切なところは、自分以外の人がさわっちゃダメなんだよ」。お世話や受診で必要なときは、おうちの人やお医者さんが理由を伝えてから、という例外も添えると混乱しにくくなります。

  3. 3

    見せて・触らせてと言われても断っていい/困ったら言う

    「見せて、さわらせて、と言われても『いやだ』って断っていいよ。もし嫌なことをされたり、困ったことがあったら、すぐにおうちの人に教えてね」。断っていいこと、相談していいことをセットで伝えます。

日常の場面でどう伝える?

特別な時間を作らなくても、毎日の生活のなかに伝えるきっかけはたくさんあります。場面ごとに、無理のない一言を持っておくと続けやすいです。

お風呂・着替えのとき

体を洗いながら「ここは大切なところだから、自分で洗おうね」と声をかけると、自然にプライベートゾーンの話につながります。着替えのときは「お着替えは、人から見えないお部屋でしようね」とプライバシーの感覚も育てられます。

絵本を使って

言葉だけでは伝わりにくいときは、体や気持ちをテーマにした絵本が助けになります。読み聞かせのあと「この子は嫌なとき、ちゃんと『いや』って言えたね」と感想を交わすだけでも、子どもの理解が深まります。

おうちの人どうしの体も大切に

「ママ(パパ)の大切なところも、勝手にさわらないでね」と、家族の体にも同じルールがあることを示すと、「みんなに大切な場所がある」と納得しやすくなります。

最初は照れもありましたが、お風呂で「ここは大切なところだから自分で洗おうね」と軽く言うところから始めました。今では子どものほうから「ここはぼくの大切なところだよね」と言うようになって、構えすぎなくてよかったなと思っています。

「嫌だと言っていい」を育てる(同意・バウンダリー)

プライベートゾーンの話と切り離せないのが、**「嫌なことは嫌だと言っていい」**という感覚です。これは同意(バウンダリー)の土台で、自分の気持ちや体の境界を大切にする力につながります。

  • くすぐり遊びや抱っこのときに、子どもが「やめて」と言ったら、すぐにやめる。「いやと言えば止まる」という経験が自信になります
  • 「ぎゅーしてもいい?」と聞いてから抱きしめるなど、家庭のなかでも同意を確認するやりとりを取り入れる
  • あいさつのハグやほっぺへのキスを、まわりが無理にさせない。「したくなければしなくていい」を尊重する

ヒント

子どもが「いや」と言えたときは、「ちゃんと言えてえらいね」と受けとめましょう。気持ちを言葉にできた経験のつみ重ねが、いざというときに「いや」と言える力になります。

困ったことを「言える」関係をつくる

どんなに教えても、子どもが「言っても大丈夫」と思えなければ相談につながりません。日ごろから、話を否定せずに聞く関係づくりが土台になります。

  • 子どもが何か打ち明けたら、まず「話してくれてありがとう」と受けとめる。驚いても、子どもを責めない
  • 「秘密だよ」と言われても、おうちの人に話していい秘密があることを伝えておく。「いやな気持ちになる秘密は、教えてね」
  • ふだんから「困ったことがあったら、いつでも教えてね」と、相談先はいつでも開いていることを言葉にする

おうちで伝えたいこと(チェックリスト)

  • 水着で隠れる場所(と口)は、自分だけの大切なところだと伝えた
  • 見せない・触らせない・断っていい、を分かりやすい言葉で伝えた
  • 嫌なことをされたら、すぐ大人に言っていいと伝えた
  • 子どもが「いや」と言ったとき、すぐにやめて受けとめている
  • 「話してくれてありがとう」と、相談を歓迎する姿勢を見せている

やりがちな伝え方の注意点

良かれと思った言い方が、かえって子どもを不安にさせてしまうこともあります。次の点に気をつけると、前向きに伝わります。

やりがちな伝え方言い換え・ポイント
「汚いところ」「いやらしいところ」否定的な言葉は避け、「大切なところ」と前向きに伝える
「知らない人に気をつけて」だけ加害は身近な人のこともある。相手を限定せず「嫌なことは嫌」と伝える
怖い話で不安をあおる怖がらせず、「自分を大切にする方法」として明るく伝える
一度だけ説明して終わり成長に合わせて、短くくり返し伝える

注意

気になる様子(体の不調、急な行動の変化、特定の人や場所を強く嫌がるなど)があり、性被害が心配されるときは、ためらわず専門の窓口に相談してください。判断に迷うときも、一人で抱え込まず、自治体の子育て相談やかかりつけ医、性暴力に関する相談窓口を頼って大丈夫です。

本記事は、文部科学省「性犯罪・性暴力対策の強化について(生命(いのち)の安全教育)」および「生命(いのち)の安全教育 指導の手引き」、こども家庭庁「こども性暴力防止法について」の趣旨を参考にまとめています。具体的な対応に迷うときは、各窓口の最新情報や専門家にご確認ください。

何歳ごろから教えればいいですか?
言葉でやりとりができるようになる3歳ごろから、お風呂や着替えのなかで少しずつ伝えていけます。年齢に合わせて短い言葉でくり返すのがおすすめです。
怖がらせてしまわないか心配です。
「危ないから」と脅すのではなく、「自分の体は大切」「嫌なときは断っていい」という前向きな枠組みで伝えれば、不安をあおらずに伝わります。明るくふつうのトーンで大丈夫です。
水着で隠れる場所だけを教えればいいですか?
目安としては分かりやすい伝え方ですが、それだけに限定しないことも大切です。体をなでる・顔にキスをするなども含め、「嫌なことは嫌と言っていい」と幅広く伝えましょう。
受診やお世話で大人がさわる場合はどう説明する?
「おうちの人やお医者さんが、理由を伝えてからお世話するときは大丈夫だよ」と例外を添えると、子どもが混乱しにくくなります。
子どもが被害を打ち明けたら、まずどうすればいい?
驚いても責めず、「話してくれてありがとう」と受けとめてください。そのうえで、自治体の相談窓口や専門機関に相談しましょう。

まとめ

プライベートゾーンを伝えることは、子どもを怖がらせるためではなく、「自分の体は大切で、嫌なことは断っていい」という前向きな感覚を育てるためのものです。水着で隠れる場所(と口)は自分だけの大切なところ、見せない・触らせない・困ったら言う——この3つを、お風呂や着替え、絵本の時間など毎日のなかで、短くくり返し伝えていきましょう。完璧に教えきろうと気負う必要はありません。子どもが「いや」と言えたとき、何かを話してくれたときに、しっかり受けとめる。その積み重ねが、いちばんの土台になります。

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