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子どもの水の事故(溺水)を防ぐ|家庭の浴室から海・川・プールまでの安全の基本

対象の目安: 0〜6歳ごろ

カナデ発達・おでかけ担当
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子どもの水の事故(溺水)を防ぐ|家庭の浴室から海・川・プールまでの安全の基本

夏が近づくと、おうちのお風呂やビニールプール、海・川へのおでかけなど、子どもが水とふれあう機会が一気に増えます。楽しい季節である一方、子どもの溺水事故は身近なところで起きています。「映画やドラマのようにバシャバシャもがいて助けを求める」というイメージとは違い、子どもは声を上げず静かに沈むことが多く、ほんの数cmの水でも、ほんの短時間でも事故は起こります。この記事では、消費者庁・こども家庭庁の情報をもとに、年齢で変わる危険な場所と、家庭の浴室から海・川・プールまでの予防の基本、もしものときの考え方を整理しました。気になることがあれば、ためらわず小児科や自治体の相談窓口に確認してください。

毎年7月25日は、WHO(世界保健機関)が定める「世界溺水防止デー」です。消費者庁も毎年この時期に、子どもの水の事故への注意を呼びかけています。夏本番を前に、家庭とおでかけ先の両方で安全を見直しておきましょう。

7月25日が「世界溺水防止デー」であることは、消費者庁「子どもの水の事故を防ごう!」を参考にしています。

まず知っておきたい:子どもは「静かに」溺れる

水の事故の予防は、「子どもがどう溺れるのか」を正しく知ることから始まります。多くの保護者が抱くイメージと、実際の溺れ方には大きなギャップがあります。

こども家庭庁は、溺れるとき「こどもは声を出さず、静かに沈む」と注意を呼びかけています。実際の調査でも、溺水を経験した子どもの保護者の8割以上が「悲鳴や助けを求める声が聞こえなかった」と答えています。つまり、すぐそばにいても、音や声で気づけるとは限らないのです。

さらにこども家庭庁は、乳幼児について「たった3cm以上の深さがあれば、溺れる可能性がある」としています。深いプールや川だけが危ないのではなく、浴槽の残し湯やバケツの水でも事故は起こり得ます。

子どもは声を出さず静かに沈むこと、保護者の8割以上が助けを求める声を聞いていないこと、水深3cm程度でも溺れる可能性があることは、こども家庭庁「水の危険は近くにあります、みんなで危険回避!」を参考にしています。

「すぐ近くにいたのに、まったく音がしなくて気づくのが遅れた」という体験は、決して珍しくありません。静かに起こるからこそ、目を離さない見守りが何より大切になります。
乳幼児を育てる保護者

年齢で変わる、危険な場所

子どもの溺水は、年齢(発達段階)によって起こりやすい場所が変わります。消費者庁・こども家庭庁は、おおよそ次のような傾向を示しています。

年齢の目安起こりやすい場所背景
0〜1歳ごろ家庭の浴槽入浴中・残し湯。寝返りやつかまり立ちで姿勢を崩しやすい
1〜4歳ごろ家庭の浴槽・洗濯機・たらい等動き回り、水のある場所へ自分で近づける
5歳以上海・川などの自然水域、プール行動範囲が広がり、屋外の水辺での活動が増える

低年齢のうちは家庭内、とくに浴槽での事故が中心で、成長して活動的になるほど海・川・プールといった屋外の水辺へと危険の中心が移っていきます。年齢に応じて「どこを重点的に守るか」を切り替えていくことが予防のポイントです。

0〜1歳では浴槽での溺死が多く、より活動的になる5歳以上では自然水域での溺死が最も多く発生する傾向は、消費者庁「子どもの水の事故を防ごう!」を参考にしています。

家庭の浴室を守る(0〜4歳ごろの中心)

消費者庁によると、子どもの中でも0〜1歳の入浴中の溺水事故が最も多く、入院が必要と診断される事故が半数以上、死亡事故も起きています。その多くは、大人が少しの時間目を離した隙に発生しています。

0〜1歳の入浴中の溺水事故が最も多いこと、入院が必要な事故が半数以上で死亡事故も起きていること、大人が少しの間目を離した隙に多く発生することは、消費者庁「御家庭内での子どもの溺水事故に御注意ください!」を参考にしています。

家庭でできる予防は、特別な道具がなくても今日から始められるものばかりです。

  1. 1

    入浴後は浴槽の水を抜く

    残し湯をしないことを習慣にします。追い焚き用に湯を張ったままにする場合も、子どもが浴室に入れない対策とセットで考えます。
  2. 2

    子どもだけで浴室に入れない

    浴室のドア付近にベビーゲートを設置するなどして、子どもが一人で浴室に近づけないようにします。
  3. 3

    入浴は『子どもを後に・先に』の順で

    大人が体や髪を洗う間に子どもだけを浴槽に残さないよう、子どもは後から浴室に入れ、上がるときは子どもを先に出します。
  4. 4

    洗髪中は子どもを浴槽から出す

    目をつぶる洗髪のあいだは特に危険です。子どもを浴槽の外に出してから洗いましょう。
  5. 5

    水をためたままにしない

    洗濯機・洗面器・バケツに水をためたままにしないこと。洗濯機はチャイルドロックをかけ、ふたを開けられないようにします。

注意

入浴中・水遊び中は、たとえ短時間でも子どものそばを離れないでください。電話・スマホ・きょうだいの世話などで目を離した一瞬が事故につながります。「ちょっとだけ」でも、子どもを水のそばに一人にしないことが鉄則です。

入浴後の水抜き・子どもだけで浴室に入れない・洗髪中は浴槽から出す・洗濯機や洗面器、バケツに水をためないといった家庭での予防策は、消費者庁「子どもの水の事故を防ごう!」を参考にしています。

ベビーゲートの選び方や設置のコツは、こちらの記事もあわせて参考にしてください。

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ベビーゲートの選び方|設置場所別の比較と階段上の安全対策

海・川・プールを守る(5歳以上で増える)

行動範囲が広がると、海・川・プールなどの屋外の水辺での事故が増えます。自然水域は流れや深さが一定でなく、家庭の浴室とは違った危険があります。こども家庭庁・消費者庁が挙げる注意点を整理します。

海・川・プールでの安全チェック

  • 大人が目を離さず、手の届く範囲で見守る(Keep Watch)
  • 見守り役を決め、その人はスマホを見ず見守りに専念する
  • 子どもにライフジャケットを着用させる(サイズを合わせ、股ベルトも留める)
  • 飛び込み・プールサイドからのジャンプをさせない
  • 排水口・吸い込み口には近づかせない
  • 川は急に深くなる場所・流れの速い場所があることを前提にする
  • 体調が悪いときや疲れているときは無理に水に入らない

とくに見守りは「誰かが見ているだろう」が一番危険です。大人が複数いても、全員がよそ見をしている瞬間が生まれます。見守る人を一人決めて、その人はスマホやおしゃべりに気を取られず子どもから目を離さない、という役割分担が事故を防ぎます。

大人が目を離さず手の届く範囲で見守ること、ライフジャケットの着用、排水口に近づかないことは、こども家庭庁「水の危険は近くにあります、みんなで危険回避!」を参考にしています。

メモ

ライフジャケットは「つけていれば絶対に安全」というものではなく、サイズが合っていて正しく着用してこそ役割を果たします。股下のベルトを留めないと、いざというとき頭が水に沈んでしまうことがあります。着用後はしっかりフィットしているか確認しましょう。大人の付き添いの代わりにはなりません。

川は、岸辺は浅くても数歩先で急に深くなることや、見た目より流れが速いことがあります。海では離岸流(沖へ向かう強い流れ)に流されることもあります。「危険箇所を事前に把握する」「遊泳可能な場所・監視員のいる場所を選ぶ」といった事前の準備も、当日の見守りと同じくらい大切です。

飛び込みやプールサイドからのジャンプが重大な事故につながること、排水口に吸い込まれる危険があることは、消費者庁「子どもの水の事故を防ごう!」を参考にしています。

夏の水遊びと安全はセットで

家庭のビニールプールやおうち水遊びも、これまでの考え方がそのまま当てはまります。「水は浅め」「目と手を離さない」「遊んだあとの水はすぐ抜く」を合言葉に、遊んだあとのたらいやプールの水を放置しないことが基本です。あわせて夏は熱中症・日よけ・水分補給の対策も必要になります。

具体的な遊び方や暑さ対策は、こちらの記事も参考にしてください。

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もしものとき:あわてず、早めに助けを呼ぶ

どれだけ気をつけていても、「もしも」のときの行動を知っておくと落ち着いて動けます。ここでは一般的な考え方の基本を示します。具体的な救命処置の手順は、自治体の救急講習や消防の情報で、実技を交えて学んでおくのがおすすめです。

  • すぐに助けを呼ぶ:子どもが水に沈んでいる、ぐったりしている、反応がおかしいといったときは、ためらわず大声で周囲に助けを求め、119番に通報します。一人で抱え込まないことが大切です。
  • 水から引き上げ、安全な場所へ:可能なら速やかに水から引き上げ、平らで安全な場所に寝かせます。救助する大人自身が水に入って二次事故に遭わないよう、足場や流れにも注意します。
  • 反応と呼吸を確認する:呼びかけへの反応や呼吸の有無を確認します。反応がない・呼吸がふだんどおりでないときは、救急隊が到着するまでの間にできる対応(心肺蘇生など)が必要になることがあります。手順に自信がないときは、通報した際に消防(119)の指示を仰ぐと、電話で対応を案内してもらえます。
  • 回復しても受診を:水を飲んで一度は元気に見えても、後から具合が悪くなることがあります。水の事故のあとは、自己判断で大丈夫と決めず、医療機関に相談・受診しましょう。

注意

意識がはっきりしない、呼吸がおかしい、けいれんしているといった場合は、緊急性が高い状態です。ためらわず119番を要請してください。判断に迷う段階でも、早めに相談・通報するほうが安全です。

受診の必要性に迷うときは、子ども医療電話相談(#8000)で小児科医・看護師に相談できます(対応時間は都道府県により異なります)。緊急のときは迷わず119番です。

よくある質問

すぐそばで見ていれば、子どもが溺れても声で気づけますか?
声で気づけるとは限りません。子どもは溺れるとき声を上げず静かに沈むことが多く、保護者の8割以上が助けを求める声を聞いていなかったという調査があります。そばにいても、目を離さず手の届く範囲で見守ることが大切です。
浴槽の残し湯は、ふたをしておけば大丈夫ですか?
ふたがあっても安心はできません。子どもがふたを開けたりずらしたりして転落する事故もあります。基本は入浴後に水を抜くこと、そして子どもだけで浴室に入れないようベビーゲートなどで対策することです。
ビニールプールやバケツの水も危険ですか?
危険です。乳幼児は水深3cm程度でも溺れる可能性があります。遊び終わったらすぐ水を抜き、洗濯機・洗面器・バケツにも水をためたままにしないようにしましょう。
ライフジャケットをつけていれば、少し目を離しても大丈夫ですか?
いいえ。ライフジャケットは大人の付き添いの代わりにはなりません。サイズが合っていて股ベルトまで正しく留めて初めて役割を果たします。着用していても、目を離さず手の届く範囲での見守りが必要です。
川遊びで特に気をつけることは?
岸辺が浅くても数歩先で急に深くなることや、見た目より流れが速いことがあります。遊泳可能な場所・監視員のいる場所を選び、危険箇所を事前に確認し、ライフジャケットを着用して、手の届く範囲で見守りましょう。体調が悪いときは無理に入らないことも大切です。
見守り役が複数いれば安心ですか?
人数が多くても『誰かが見ているだろう』で全員がよそ見をする瞬間が生まれます。見守る人を一人決めて、その人はスマホやおしゃべりに気を取られず子どもに専念する、という役割分担が事故予防につながります。
水を飲んで一度元気になっても受診したほうがいいですか?
水の事故のあとは、いったん元気に見えても後から具合が悪くなることがあります。自己判断で大丈夫と決めず、医療機関に相談・受診してください。意識や呼吸がおかしいときは迷わず119番です。

まとめ:目を離さない、を一年中の合言葉に

子どもの水の事故は、声もなく静かに、わずかな水深と短い時間でも起こります。だからこそ、特別な対策よりも「目と手を離さない」という見守りが最大の備えです。0〜4歳ごろは家庭の浴室を中心に、5歳以上は海・川・プールを中心に、年齢に応じて守る場所を切り替えましょう。

水の事故予防チェックリスト

  • 入浴後は浴槽の水を抜き、子どもだけで浴室に入れない(ベビーゲート等)
  • 洗髪中は子どもを浴槽から出す。洗濯機・洗面器・バケツに水をためない
  • 遊んだあとのプールやたらいの水はすぐ抜く
  • 海・川・プールでは手の届く範囲で見守り、見守り役はスマホを見ない
  • ライフジャケットを正しく着用させ、飛び込み・排水口は禁止
  • 体調が悪い・疲れているときは無理に水に入らない
  • もしものときは大声で助けを呼び、迷わず119番・受診する

完璧を求めて気負いすぎる必要はありません。「子どもは静かに溺れる」「ちょっとだけ、が一番危ない」ことを頭の片隅に置いて、家庭でもおでかけ先でも、目を離さない見守りで夏の水辺を安心して楽しみましょう。

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出典・参考

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